2011年8月30日火曜日
大室山から海へ!
台風接近で東伊豆の海はシケ模様が始まった。
伊豆高原の各ポイントはクローズ。西伊豆は潜れるようだったのだけど、今日のゲストの投票により伊豆高原観光が首相になった(笑)
なるほど、いいじゃないですか、陸もご案内しましょう!
伊豆は海だけじゃなく、陸も見所いっぱいだ。
1000年以上前の歴史を追う事もできるし、数万年前の地球の様子も想像する事が出来る。
正直、ダイビングを楽しむだけではもったいないといころだ。
普段海ばかり潜って、伊豆の陸を楽しんだ事のないゲストのみなさんだったので、ベーシックでダイナミックな楽しみやすい選択をしてみた。
まずは大室山パノラマコースだ。
約4000年前に噴火したと言われる大室山は、物凄い量の溶岩を噴出し、あたり一面の大地を埋め尽くしたんだ。
今、いわゆる「伊豆高原」と言われるなだらかな丘は、ほとんどが大室山の溶岩の流れて固まった大地。
大室山の噴火なければ、今の伊豆高原はない。
爆発で噴き出した石は山のように積り、見事な山になってスコリア丘となっているのが大室山だ。
あまりにも見事にスコリア丘が残っているので、昨年に国指定の天然記念物に認定されたばかりだ。
もはや、国の宝。
標高580mの大室山には登山ではなくリフトで登る。
山が荒れない様に登山は禁されているんだ。
気持ちよく頂上に達すると、窪んだ火口があって、その周を歩いて一周できる。
まさに360度パノラマの風景。
風も涼しく、気持ちいい。
今日は風が強かったので、草が波のようになびいていて綺麗だった。
あ、大室山は一回だけの噴火の単性火山と言って、もう噴火はしない山なんだな。
火口と言っても、熱いわけでもなく、窪んだ底には質素なフィールドアーチェリー場があったりする。
火口でアーチェリーができるというのは世界で他にあるんだろうか?実に不思議なところになってる。
折角だから、大室山の溶岩が流れ出して作った海岸にも向かう。
観光では大定番の城が崎灯台のつり橋だけど、ダイバーは海ばかりなのでなかなか訪れる事が少ないだろう。
リアス式の城が崎海岸には、海岸沿いを散策するピクニカルコースが整備されていて、ダイナミックな海岸の風景を楽しめる。
ゲストのみんさんには、つり橋から富戸港の横にあるボラ魚見小屋まで、20分ほどの散策を楽しんでもらった。
最後のオマケは富戸ホールだ。
ピクニカルコースからちょっと外れて藪の道を行くとダイバーには有名なダイビングスポット、「富戸ホール」に降りる事が出来る。
富戸ホールは、水中の穴なのだけど、陸地と貫通しているので、岩をくぐって水面に顔を出す事ができる場所だ。
海の中の複雑な地形も、大室山溶岩のいたずらだ。
ダイバーは海の中を潜って穴をくぐって楽しんだりするのだけど、なんせ水中を泳いで移動しているので、実際にその穴がどこにあるのかは意外と知らない。
崖下にある場所なので、陸からも見えずらい。
ダイバーならでは、「ここがあの富戸ホールなんだぁ」と思うというダイバーの陸上観光スポットだね。
普通の人には「ただの海岸」だ…
ほんと、伊豆は面白い所だ。調べれば調べるほど深くなってゆく。
実は今、伊豆の陸上も案内したいと思って準備はしているところ。
そのうちちゃんとご紹介できる予定です。
今のところ、いらして頂いたダイバーの方限定ですが、リクエスト頂ければ出来る限りご案内しますのでおっしゃってください。
あんまりダイビングが混んでると難しいんですけどね…
面白いですよ、自信あります。
2011年8月29日月曜日
【8月29日:大瀬崎】 シダでも動物
8月29日
大瀬崎
晴れ
27.9度
東北東の風2m
水温21~24度
透視度5~13m
川奈あたりでボートでもしようかと思ったけど、予想より早めにウネリが高くなってきたので大瀬攻めに変更。
伊豆周辺のウネリは南東から来ているので、伊豆の左肩の上にあたる大瀬崎は穏やかだ。
透視度はまぁ、いいとは言えないけど大瀬崎としてはこんなもんだろう。
普段東伊豆の伊豆高原周辺で潜っていて、ふらっと大瀬を訪れると「へーと思う事が結構ある」
ウミシダも、あまり見た事のないタイプにお目にかかれる。
黒いウミシダは「オオウミシダ」なのかと思ったのだけど、随分と腕が多い。
あ、ウミシダはシダと名前が付いているけど動物。棘皮動物のカテゴリーで、ウニやヒトデと同じグループ。
腕と言うのは植物のシダで言うところの葉っぱの部分で、オオウミシダは10本。
真っ黒で、腕も長くて太いところはソックリなのだけど、腕の数はどう見ても10本では無い。ざっと数えても40本以上はあるだろう。
ウミシダは面白い動物だなと思って、とっても興味はあるのだけど、どうもいまいち勉強不足だ。
もう少しウミシダに詳しくなりたいな。
このウミシダは腕を波のように動かして泳ぎ出したところ。
種類によって敏感に腕を動かしたり、泳いだり歩いたりするようだ。
動物とは思えないこんな生物が活発に動く様子はとても面白い。
「なんか出てる!」というのはアキアナゴ。
臆病な魚なので、すぐに砂の中に隠れてしまうのだけど、そーっとそーっと近づくと可愛らしい顔と動きを間近で見る事ができる。
両端が尖った巻貝なのだけど、貝を包むように出した外套膜に鮮やかな模様がある。
貝自体には、こんな鮮やかな模様は無い。
中から出てきた膜に鮮やかな模様があるなんて、どういうことなのだろう?。この鮮やかさが、何かのカムフラージュになるのかな?
そう言えば先日、「誰に似てるか」という話題になって、僕が「秘密のケンミンSHOW」の中のバーのマスターにそっくりだと言われた。
あんまり見た事がないので、調べてみたら志水正義さんという方。
プロフィールの写真をパッと見て、自分でも似てると思ってしまった…
2011年8月28日日曜日
【8月28日:川奈】 セクシー潜降ロープダンス
8月28日
川奈
晴れ
気温27.6度
北北東の風2m
赤沢、赤沢、富戸、川奈と潜った4日間。
なんだか少しずつ南からのウネリが強くなってきてる。
台風は極々ゆっくりと北上して近づいてきていっるのを感じる。
今日の所までは、北向きの富戸や川奈は十分潜れる海で、恐らくは明日はまだ大丈夫。明後日以降は厳しいだろうなぁ。
全体的に表層の透視度が落ちてきたのもあり、明日はスパーンと深めに、青くて揺れない海を求めて川奈あたりのボートにしようかと画策中。
土曜日の富戸はとっても混雑していた。
お盆の土日にすっごく空いていた様子を見てガッカリしていたのだけど、活気づいている海を見られたのでなんだか安心した。
海の中も混んでいて、お目当ての生物を見るのにちょっと間合いを計ったりしたんだけど。まぁまぁそれもシーズン(笑)
このイロカエルちゃんはスッゴイ大人気で、なんだか久しぶりにシーズンのダイビングを味わった気がした。
今日の川奈もなかなかの混雑。
まぁでも、人気の○○、というのは攻めなかったので特に待ちはなし(笑)
砂に埋まった貝殻の中を覗いたら、たぶんスナダコなんだろうな、タコが入ってた。
たくさんある脚と吸盤を駆使して、自分で貝殻を閉めるんだ。
もしかしたら卵を持っていたりするのかなと思ってよく見たんだけど、確認はできなかった。
川奈のボートはかなりお気に入りだ。
こじんまりした赤沢とでも言うんだろうか、トサカやヤギも立派に生えていて華やかさがある。
川奈の岩質は、富戸や赤沢とは違う感じがする、ざらざらと引っかかるような質感と、細かいフジツボが付着する様な表面感。
砂地も、租な貝殻質で泥混じりという川奈らしさ満載の地形だ。
細い筋の入った様な平らな岩も他には見ないし。
富戸の海と、どこから岩質が変わるんだろうか?
これも数万年、数千年前の火山の噴火に関わる事なんじゃないだろうかと思う。
明日潜れたら、もっとよく観察してみよう。
折れて転がっていたザラカイメンの中を覗いたら、ウミウシの卵であろう渦巻きが見えた。
「あ、これはウミウシの卵だ」って思ったら、横に平べったいスライムみたいなのがくっ付いてる。
スライムの下には渦巻きの卵がチラ見えしたので、どうもスライムはウミウシのようだ。
よーく見たら、小さな触覚が出てるし。って写真には写ってないなぁ…
どうも、イソウミウシ。という種類のようだけど、うむ。自信なし…
2011年8月24日水曜日
【8月24日:伊豆海洋公園】 fly high
8月24日
伊豆海洋公園
晴れ
気温27.6度
水温20度(水深25m以深)
24度(表層)
透視度30m(水深25m以深)
10~15m(表層)
土曜日から赤沢、富戸、富戸、大瀬、伊豆海洋公園と潜って色んな海を楽しんでる。
伊豆は変化に富んでいて実に面白い海だ。
昨日からは晴れ!寒い位の雨が終わって夏が戻った!とは言うものの気温は殺人的に暑い訳じゃぁない。もはや秋なのか?秋なんだろうな。
伊豆のダイビングはここからが本番だ。
今日の伊豆海洋公園では水深25m辺りから、少しひんやりとして綺麗な水があった。
砂の斜面に溶け込む様な濃いブルーを見ていると、吸いこまれそうでなんだかドキドキする。いい気分だ。
思い切って中層を泳ぐと、「ダイビングは飛ぶもんなんだな」と久しぶりに思った。
お客様と海の生物との2ショット色々。
ゴンズイの子共の群れを多く見かけるようになった。
毒のある魚ではあるけれど、ゴンズイの方から棘を振りかざしてきたりはしない。かわいいもんだ。
魚類の中でも群れっぷりは見事。
あ、大きな黄色黒はゴンズイじゃなくてダイバーですよ。
大瀬ではネジリンボウにじっくり迫ってみたり。
さっと見て通り過ぎずに、じっくり見ると新しい発見があったりして楽しい。
富戸ではやたらとオトヒメエビを見る気がする。
ウツボの口の中をガッチリとクリーニングする様子もたまに見られたりする。オトヒメエビはでっかいので、さすがのウツボでも口からはみ出す様子は一見の価値あり。
タイミングが合ったらラッキーだね。
ナンヨウツバメウオもチラホラ出現している。
海底にも面白い物はいっぱいあるけど、水面も忘れちゃいけない。
この時期の海は下を見たり上を見たり、結構忙しい(笑)
写真提供:KANAさん
久しぶりにクロホシイシモチの産卵に立ち会った。
今にも産卵しそうなカップルを狙ったのだけど、どれくらいで産卵するかなんてわからないので、お客様に紹介するには勇気がいるんだけど。今回のカップルは5分ほどで産卵してく
今か今かと見続けて30分、なんてこともあるので今日はラッキーだったなぁ。
口の中で卵を守るクロホシイシモチなんて、潜ればそこらじゅうにいるんだけど、産卵した卵を咥える瞬間というのは、そこらじゅうで見られる訳じゃぁなない。
なかなかこう、見極めは難しい所があるんだけど、“これは産みますよっ”って紹介するんだから、ガイドの面目として産んでくれないと困る訳で、カップルへのお願の声ですな。
すっごく普通でいて、かなりプレッシャー感満載な海の神秘。
2011年8月19日金曜日
【8月19日:赤沢】 WONDER
8月19日
曇りのち雨
気温29.1度
南西の風3m
水温19度(ボートポイント20m以深)
24度(ビーチ、ボート表層)
透視度20m以上(ボートポイント20m以深)
10m±(ビーチ、ボート表層)
来た。冷水の様に冷たい水がボートポイントの深場にやってきた。
潮回りにもよるのだけど、今日の午後2時のボートでは水深20mを境に下は19度、上が24度。
19度というのは数分いる間に僕の温度計が下がった範囲内であって、恐らくもっと冷たいだろう。
痺れるように冷たくて、恐ろしいほどに透き通ったブルー。
沖に面した急斜面である赤沢のボートポイントでは珍しいことじゃない。これが普通なくらいだ。
元々、深い所には長くいられないんだから、グレートブルーを堪能してみてほしいな。
アオリイカは絶好調だ。
今日も10杯以上のアオリイカが乱舞していたのだけど、どうも雄の数が圧倒的に多いらしく、雌の奪い合いの激しいバトルが繰り広げられていた。
バトルは人間が見てるのなんてお構いなし。
すぐ目の前で50センチ以上のアオリイカが取っ組みあっているところが見られてる。
体の模様が激しく変化する様子は圧倒的だ。
あ、動画撮ればよかったな。
明日は動画撮ろ。
浅瀬のロープに寄っていたこいつ。
「なんだこいつ?知らないなぁ…」
緑の目におちょぼ口って顔はめっちゃカワハギ系チックなんだけど、腹鰭が2本出てるじゃん。それに尾鰭はVの字タイプだし。
カワハギ系の腹鰭は1本の棘になってるし、尾鰭はVに別れない。
調べたところこいつは、「ギマ」の幼魚。
ギマはカワハギ科とは独立してギマ科を運営するオリジナリティー溢れた種類だ。
「ふーん、ギマねぇ」
もちろん大人のギマも見たことない。
海は広いな。
「えっ?、あれじゃん、ほら、ハコフグ幼魚の隣の写真のあいつだっ!」
指名手配犯を見つけたみたいだ。
黄色に黒の点々模様が可愛いハコフグの幼魚を図鑑で見ると、その隣に色を反転させたようなハコフグが載ってる。
横の写真をチラ見しながら、「こんなハコフグもいるんだなぁ、見てみたいな」、くらいにしか思ってなかったので、いざ会ってみると名前が思い出せなかった。
これは「クロハコフグ」。
まんまだ。がっかりするほどまんまの名前さえも出てこないほどに準備は出来てなかったというわけ。
今年はなんだか初めて出会う生物が多いなぁ。
今年はなんだか初めて出会う生物が多いなぁ。
別に捜している訳じゃないんだけどね。
びっくりする出会いが明日も待ってるんじゃないかと思ってワクワクする。
2011年8月17日水曜日
【8月16日:富戸】 冒険の扉
富戸
晴れ
気温33.4度
西南西の風5m
水温24~27度
透視度8~15m
まったく波の音がしないような富戸のヨコバマが続いてる。
きっと混雑したプールより波がないだろう。
水温も、下の方から20度台前半が急速に攻め込んでくるのかと思いきや、そうでもない状態だ。
今日の赤沢でも26~27度だったし、まだまだ高めの水温が続く様な感じがする。
二十歳くらいの頃、オフロードバイクに熱中していて草耐久レースに出たりしてた。
最近ではあまり話を聞かないけど、その頃はパリ・ダカールラリーがとても流行っていて、そりゃぁオフロードバイク乗りの憧れだった。
真夜中のテレビに少しだけ映る砂漠を疾走するライダーは、ホントに神様みたいに見えたもんだ。
パリ・ダカールラリーの創始者ティエリー・サビーヌの言葉にこんあのがある
「冒険の扉を用意しよう、開くのは君だ。望むなら連れてゆこう」
なんて過酷なレースにふさわしい言葉なんだろう。
冒険の扉は、選ばれた人にしか開く事ができないもんなんだと思ってた。
彼女が最初に潜った時は、水中でバランスが取れずにひっくり返ったまま戻れなかったり、水中での呼吸に息苦しさを感じて水面へと戻ってしまったり。お世辞にもいい出来ではなかった。
正直。もう来ないかもしれないと思ったくらいだったけど、彼女はまた海にやってきた。
結局の所、人より少しだけ時間はかかったけど、自分でバランスをコントロールし、急に水面へ戻ってしまうこともなく海の世界を楽しむ事ができるようになり、ダイバーになる事ができた。
「あぁなるほど、彼女は冒険の扉を開いたってことか」、と久しぶりにティエリーサビーヌの言葉を思い出した。
別に、選ばれた人にしか開けないものでもなんでもなかった。
まぁしかし、よく彼女は一歩入ってきたな。たいしたもんだ。
一歩入るまでの時間が違うだけで、入った事に変わりはない。
ということは、僕は冒険の扉を用意する方になったのか。
そりゃすごいや
もちろん。望むなら、連れて行きましょう。
2011年8月15日月曜日
【8月15日:伊豆海洋公園】
8月15日
伊豆海洋公園
晴れ
気温34.8度
西の風4m
水温22~26度
透視度10~18m
基本的にはどこの海でも穏やかだ、素晴らしい夏休みが続いてる。
午後はちょっと南の風が強く吹いたけど、IOPは穏やかだった。
14日は赤沢の海
いつもの気になる奴らは残念ながらいなかったのだけど、気になる生物は溢れるほど出会える。
ボートで出会ったのはソウシハギ。
フグのキタマクラに、なにやら魚らしきものがくっ付いてる。
大きなサメにコバンザメがくっ付いているのは良く見る話だけど、キタマクラは大きくても15センチほどの魚だ。
コバンザメってくっ付くのか…?
ほんとコバンザメ風にくっ付いてたんだよ。
そんなキタマクラ達を調教中。
白っぽい物に反応するんだよね、ほんとかわいい。
今日は海洋公園でダイブ。
やっぱり下の方では少々冷たい22度のが」来ていたけど、透視度が上がるので気分はいい。
帰り際はあったかい水なので、心地いいな。
心地いいオクリダシの浅瀬では、たくさんの幼魚に出会える。
カンムリベラの幼魚は、地味な様で派手なデザインがダイバーには大人気だ。
伊豆では、この時期ならではの魚だろう。
少々深い所では、ムチカラマツにビシャモンエビ
実はこのムチカラマツには大小4匹のビシャモンエビが並んでたんだ。
赤沢あたりではイボイソバナカニが多いけど、ビシャモンエビを久々に見ると、デザイン的にはいい感じだと思う。
水深30m、もっと長く眺めていたい。IOPちょとうらやましいな。
2011年8月13日土曜日
【8月13日:富戸】 いかがいいかんじ
8月13日
富戸
晴れ時々曇り
気温30.1度
南南東の風3m
水温22~27度
透視度15m前後
とても穏やか。すばらしい夏休みだ。
水温は22、23度の水が深い方から迫って来る感じはある。今日の午後の上げ潮では、水深8mほどまで迫っていた。
表層は相変わらず温い。
温さを求めて、というのもあったけど、富戸ホールで遊んでみた。
横の穴から抜けてみると、ちょっとアトラクション的だ。
このまえ産卵していたクマノミは、また新しく卵を産んでいた。
卵はすでに魚の形をした子供たちになっている。なんか見られているみたいだ
いや、見られてるんだろうな。
アオリイカは相変わらず絶好調
午後の人が少ない時を狙うと、かなり、思う存分楽しめる。
卵をうみつける瞬間も、交接もばっちりだ。
潜りなれて、「アオリイカはもういいよ」なんて言っていたゲストも、「やっぱりイカはいいね!」となる。
見過ごすにはあまりにも勿体ない海の神秘だ。
d
2011年8月12日金曜日
【8月11日:赤沢】 踊る!極小魚類
今日は伊豆海洋公園のプールでみっちりとオープンウォーターのトレーニング。
夏だね、雰囲気が夏だよ。
こないだは4mプールにアジを泳がせてあったので、生徒さんにアつかみに挑戦してもらったら、いい練習になるのになぁ。なんて思ってたんだけど、水が入れ替えて綺麗になってた代わりにアジがいなかった…
子供達にはアジのつかみ取りがあるのに。大人も参加したいぞ、スキューバで。
ということで、情報は昨日の赤沢。
8月11日
赤沢
気温35.7度
西南西の風5m
水温23~27度
透視度10~15m
少し水深を深くすると23度の水が出現してきた。
表層は27度なので23度は冷たく感じるのだけど、まぁ本来23度くらいが妥当な水温だ。
もしかしたら、下の方からじわじわを23度が攻めて来て、スーパー南国水温は終わるのかもしれない。
ビーチの浅瀬。いつも覗く岩の隙間に、ピロピロと泳ぐ物体を発見。
泳ぎはコショウダイ系の幼魚のダンスそのものなんだけど、今一歩しらない。
もしかしたら、これがアジアコショウダイの幼魚のさらに小さい時のステージなのかな?
時折見かけるアジアコショウダイの幼魚とは、白黒のパターンが逆転しているように見えるのだけど…
ずっと居てくれれば解決するんだろうけどな。
いてくれるかな?
赤沢はレア生物や人気生物がフラっと現れたりするのだけど、あまり長居はしないという傾向があったりする。
イメージとしては、安定した入り江に入るまでの旅の宿、的な感じだ。
この魚もまた旅立ってしまいそう。
海は一期一会なんだな。
大事に潜ろう。
2011年8月9日火曜日
【8月9日:赤沢】 赤に染まるっ!
8月9日
赤沢
晴れ
気温32.3度
南南東の風3m
水温25~27度
透視度10~20m
昨日は南東からのウネリがややあり、赤沢は割と底揺れ。
ゲストはいなかったけど、少々お仕事ダイビングでアオリイカの産卵床をついでに見てみると…
日曜日のオープンウォーター講習のフィニッシュでアオリイカの産卵が見られなくって残念。と思っていたのに一夜あけてこれだ。
なんだよなぁー…。海はわからん。
水温も相変わらず高く、表層では27度台になる。20mを超えても25度そこそこだ。
その年によって、多い生物、少ない生物。というのはあるのだけど、今年はハコフグの幼魚をよく見かける。
約1センチほどの、物凄く可愛い魚だ。
もちろんダイバーには大人気であり、これを見たら水中で「かわいい!」のハンドシグナルが飛び交う。
お客様が喜ぶのは、ガイドとしてとても嬉しい事だけど、これが何匹もいると困惑する。
2回目くらい、とても見やすい岩陰にいたりすると繰り返して紹介するのだけど、それ以上はよっぽどでない限りスルーしてしまう。
あんまり繰り返してもしつこいかな?と思ってスルーを選択するんだけど、本当は一個体づつ違いを確かめて回る。なんていうのも面白いんだけどな、とも思ったりもしてる。
僕は本当はそうしたい。
僕は本当はそうしたい。
ちょっと変わった紹介は結構人気だったりするんだけど、変態度をどこまで炸裂させていいのかっていうのはいつも悩むところ。
現状はスロットル30%前後かな。
もっと開けてもいい時は言って下さい。
全部のイソギンチャクに、と言う訳ではないけれど、「あ、またいた」。レベルだ。
あんまり小さいとシャイすぎてすぐにイソギンチャクの中に隠れてしまうのだけど、少し距離をとって待っていると可愛い姿が出て来てくれる。
でも、動きがクイックすぎて思った様に写真に撮るのは結構難しいんだよなぁ…
もわーっと群れているのは…
これね、スッゴイんだけどうまく写真には撮れなかった。
感覚的には、「あたり一面の赤」。いやぁ、相当に凄かった。
バラバラーっとしていた群れが、何かの拍子にギューっと集まって流れる瞬間があるんだけど、その時は思わず「おー!」声が出るくらいだ。
これは是非紹介したいなとは思うのだけど、果たして同じ所に群れているのかどうかは微妙だ。
今日見た感じだと、根ごとに小さな群れがあって、微妙にくっついたり離れたりしているような気配があった。
なんとなくな感じで4番から5番あたりの10~15mをニョーっと流すとスーっと見られるじゃないかとは思う。
ほとんど長島茂雄の「ビューっと来たらバーンと打て」。に近いな…
まぁでも、いきもの捜すなんてそんなもんさ。
2011年8月7日日曜日
【8月7日:赤沢】 潜水する者
8月7日
赤沢
晴れのち曇り
気温30,5度
南南東の風3m
水温26度
透視度7~12m
3日間のスクールは修了し、ダイバーが2名誕生した。
1日目はすっかりバテていた彼は見事なほどの中性浮力で泳げるようになった。
尻もちばっかりついてパニックしていた彼女は、最後には楽しく海の話をしてくれるようになった。
「あれは可愛かったね」「これは怖かったよ」と潜った後に笑顔で語れるようになれば十分だろう。
今日からが始まりだ。
黄色の鮮やかさとか、黒い丸の大きさだとか数だとか言うけれど、まぁそれは結構微妙な話だ。
この個体のすぐ横には、ほぼ同じ大きさで色は普通のハコフグに近づきつつある個体もいて、なおさらよく良くわからない。
大概の場合、「ハコフグの幼魚だね」とは言っている。
ミナミハコフグの大人は伊豆半島では見る事は無い。小さな幼魚がいるとすれば、黒潮に乗ってやってきたさすらいの魚だ。
さすらって来た可愛い魚に喜ぶよりも、普段見慣れている地味なハコフグが子供の頃はすっごく可愛いんだ。というほうが嬉しい感じがしてしまう。
前回の台風で半分ほど床が飛んでしまったからだろうか?
8月の真中を迎える前に、継ぎ足し計画が必要かもしれない。
枝の集まりであるアオリイカの産卵床は、卵を産みたいアオリイカだけでなく色々な生物がやってくる。
最近は、ムレハタタテダイが3匹で、クリーニングステーションを開店したようだ。
今日はカワハギのおっさんが全身美容コースでご来店していたのだけど、エステには慣れていないのか、むずがゆそうに体をひねって、最後は立ち去ってしまった。
フグのキタマクラは団体さんで来店し、我先にと割り込攻撃を展開してた。
これだけ眺めていても、30分くらいはすぐに経ってしまいそうだ。
冬の間指のお手入れを頼んでいなかったので、今一歩店員さんの食いつきが悪かったのだけど、ここ数日で愛想が良くなった。
タッチも柔らかくて上々だ。
ちなみに、去年の晩秋に5分ほどサロンしていたら、一点攻撃を受けて出血した。
イヤならイヤとはっきり意思表示しないと、サラサさん達は調子にのるようだ。
サラサエビにクリーニングされているウツボが、時折ピクピククネクネしているのは、調子に乗ったサラサへの意思表示なんだろうなと、自分が出血してみて納得した。
恐らく中には卵が産み付けられていて守っている状態なのだろうけど、この子は缶から出てこないので卵は見えない。
少し前に紹介した子は、すぐに出て来て、その間に卵を確認する事ができた。
頑固に出てこないこの子は、前の子とは違う奴なんだろうなと思う。
海の生物に「ゴミ」という認識は無い。
サザエの殻だろうが、空き缶だろうが、利用出来るものはキッチリと利用する。
キリンのファイアーが、誰かが飲み捨てた物だなんて想像するはずもない。
こうやって巣に利用されている空き缶を見ると、再生されてまた缶コーヒーになるよりは、何千というニジギンポを産みだす巣になったほうが、よっぽど再利用の価値があるんじゃないかと思ってしまう。
エコでさえ、まだ人間のエゴだってことなのかな?
水の中で難しい事は考えにくいな…
とりあえず、目の前で生命は誕生してるということは確かだ。
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