2011年3月27日日曜日

【3/27:赤沢】 アワビとタコと貝の産卵


3月27日

赤沢

晴れ

気温9.9度

東北東の風2m

水温16度

透視度12~20m



昨日よりも穏やか。赤沢の港内はまるでプールの様。

昨日より水も良く、真冬の爽快な透視度の時と比べると少し白いと思うけど、十分に青く澄んでる。





港外の透視度は良く言うと20mくらいかな。岩の急斜面から離れて泳ぐと、“潜る”というより“飛んでいる”様な気分になれる。


白い砂地や色とりどりのソフトコーラルを10mくらい下に見ながらのダイビングは、鳥になったみたいで気持ちいい。 空を飛ぶのは憧れなんだけど、本当に飛ぶとなると大変だろうから、こうやって海の中を自由に飛べていればそれでいいかな。


なんて思いながら飛んでいると、砂の上にでっかいアワビが見える。一見して死んで殻だけになったアワビだけど、かなり上から見下ろしているのに、デッカイなと気付くくらい、デカイ。


手にとってみたくて砂地に舞い降りると、まずは手と比べてみた。自分の手よりも大きい。


僕の手のひらは20センチちょっとあるから、23センチはないくらいかな?水中マスク越しに見る世界は3割増しで大きく見えるから、なおさらでっかく見える。


うちにあるサンプル。これで20センチ。



食用にするアワビには種類があって、有名なところではクロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビ。どれも高級食材として有名。


北海道から東北にはエゾアワビが棲むし。西日本だと、名前からアワビという文字は無くなってしまうけど、同じミミガイ科のマアナゴやイボアナゴもよく食べられているようだ。トコブシもミミガイ科だしね。結構種類があるんですよ。


アワビの呼び方は地方によって違いはあるけど、クロアワビのことを「クロ」とか「オン」、「男貝(オガイ)」と呼んで、メガイアワビのことを「シロ」「メン」、「女貝(メカイ)」と呼んだりすることが多い。


クロとかシロというのは足の裏、岩にくっついている側の色の違いのこと。確かにクロアワビの裏側は深緑でメガイアワビの裏側は白っぽい。でも、クロアワビが雄でメガイアワビが雌ということじゃぁない。クロ、シロ。男貝、女貝の違いを「アワビ」という貝の中の雄雌の違いで、さらにはトコブシが「アワビ」子供だと人も多いみたいだけど、ちゃんとみんな別種。


数あるウツボの種類のなかに、元祖「ウツボ」はいます。初鰹や戻り鰹と言ったってカツオは「カツオ」なんだけど、アワビの種類にザ・「アワビ」というのは居ないんだな…


海の中で珍しい生物を見るのもいいんだけど、日本人なら誰でも知ってる、国を代表する超有名海洋生物ですから、もっとちゃんと見た方がいいと思うんだけどな。


それに顔もかわいいし、目と髭があってね、ポンキッキのムックにそっくりなんだよね。


海に潜らなくても魚屋さんの水槽でも気軽に会えるので、是非じっくり見てみてくださいね。

買うと高いからねぇ…



さて、発見したアワビの殻は…?



上から見ると楕円形というよりは丸に近く、きっぱりとエッジのある三角屋根、筋骨隆々という言葉がふさわしい表面の凹凸。そして富士山のように突き出た呼水孔。


20m以上ある深い水深のところだし、マダカアワビだろうな。


これだけデッカイと寿命で死んだのかな?と思いながら手にとって裏側を見てみたら、なんとミガキボラが卵を産卵中。




よくまぁ伏せたアワビの内側の空間なんかを見つけ出して産卵すること。わざわざ砂を潜ってくぐって産卵できる空間を捜したのだろうか?と感心していると、隅に小石が固まってるのに気付く、なんだろう?




はっ!これは、タコだ。


あまりに突然のことにタコも驚いたかもしれないけど、僕もかなり驚いた。両者固まる…



体の網目模様はメジロダコみたい。メジロダコは家になるものを持って歩くっていうけど、このタコは逃げる気配がないしな。でも持ち歩く家にしちゃぁ随分と大きすぎるんじゃないかなぁ、持って歩けそうもない、ミガキボラ付きだし…


それにしても変な眼だ。


普通の眼の白黒のパターンと逆なんだけどな…。あんまりタコの眼の変化なんて気にしてなかったけど、明るかったり暗かったり驚いたりした時に変わったりするのだろうか?


こんどはもっと良く見てみよう。



マダカアワビの殻は、そっともとに戻してその先へ。




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2011年3月26日土曜日

【3/26:赤沢】 やっぱり、海はいいね。




3月26日
赤沢
晴れ
気温12.7度
西の風1.9m
水温16度
透視度8~15m


なんだか久々の感じのする海の中。穏やかだし、白濁ってきたとはいうものの、全然。十分見えるし青いっすよ。
ちょっと見ないうちに浅瀬のワカメはますます成長している、早いなぁ…
メカブの部分も大きくなっていて、そろそろスナビクニンが見られるのかな、と思うけど今日は捜さなかった。
また後のお楽しみ。


さて、ちょうどひと月前に放流したアワビたちの様子を見てみると




うん、しっかり生きてます。

放流前の飼育状態では殻は薄緑色をしているのだけど、放流して自然の餌を食べる様になると殻は茶色に変わっていくのです。先端が少し茶色の帯になってるでしょ。1ミリから2ミリくらいかな、この1カ月で成長したと言うことです。
薄緑の部分は一生薄緑のままなので、頂点の部分の色を見ると放流か自然発生かがわかるんですね。
まぁ一般生活をしていると、あんまりお目にかかる貝ではないですが…
しかし、1万匹放流した割にはあんまり見つからなかったな。死殻は少なかったので、ちゃんと拡散して育ってるってことかな。
いいことだけど、少し寂し。



ヒメセミエビのチビもなんだか目につきましたね。
2センチないくらいかな?小さいと可愛いなぁ
今日は他にも色々と小さいシリーズに出会って、マトウダイの3センチくらいっていうのもいたのだけど、あいにくカメラのバッテリー切れ。久々にここぞって言う時にバッテリー切れこいちゃったす。
節電で充電器のコンセントもひっこ抜いちゃって、満充電じゃなかったのね・・・
はぁ、相当な萌え系だったから是非とも紹介したいと思ったのだけど、明日もいてくれるかしら?







いわゆるメリベウミウシ。
メリベにもいろいろあるようだけど、今日はやめといてメリベウミウシ。
こちらもなんだか沢山いた。というか、僕にとってこの方は捜すといなくて、捜さないといる、ジンクスみたいな感じ。
大胆なお食事シーンが撮りたいとは思っても、そういう時は食べるそぶりも見せてくれない。手ごわい存在。
無我が重要なのか…。


うーんしかし、やっぱりね、海はいいね。



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2011年3月24日木曜日

東伊豆交通事情

伊豆の計画停電の予定、電車、臨時バスや道路規制、ガソリンの状況をまとめました
随時更新しますのでご利用下さい。

http://www.azarasi.jp/aq-jyoukyou.html

伊東市広報課からの情報や、富戸駅、各社ホームページなどで確認した情報ですが、急に変わる事もありますので、「行ってみて違ってた」という場合は…ごめんなさい。
もちろん、ダイビングをご予約のお客様には、最新情報をご連絡しますのでご心配なく。

普通ですと、電車でいらっしゃるお客様は、9:07分に富戸駅着の電車でお迎えしていたのですが、9:07着の電車は無くなっちゃいましたので、現在の所<9:46富戸駅着>に合わせてお迎えします。
普通でさえ1時間に2本くらいしかない電車のダイヤでしたのに、50%だと1時間に1本。
いつもよりゆっくりペースが加速していきます…

9:46富戸駅着の電車。本来は熱海からの直通電車なのですが、現在直通はすべて休止とのことで伊東駅で乗り換えになります。
でも、階段を上り下りして隣のホームへ移動しなくてもいいように、同じホームにJRと伊豆急を乗り入れする様にしているそうです。
9:46富戸駅着の電車は、9:06に熱海発。東海道新幹線は通常通り運行していますので、新幹線なら割とスムースです。

問題は計画停電。
停電中は電車も運休です。
が、伊東はまだ2回しか停電していません。
予定していた計画停電が中止になった場合は、運休を解除して運転するようです。今日はそうでした。
運休を見込んで予定を立てていても、運転するという場合もあるということです。

この辺はなかなか困る所ですが、計画停電もグループを細分化するということですし、JRも伊豆急もだいぶ慣れてきた感がありますので、まぁ様子を見て、お迎えの時間やダイビングの時間も臨機応変に対応するようにします。

でも。
是非宿泊でのお越しをお待ちしていまーす。

前日夜にいらっしゃるとか、1泊2日でダイビングとか。お泊りでしたら余裕がありますからね。のんびりできますし。
お車でいらっしゃる方も。美味い魚で一杯飲めますしね。

もろもろと、このご時世に合ったプランに変更しようかと思っています。



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2011年3月21日月曜日

いつものように、再開です。



あちこちで綺麗な桜が咲いている。
河津桜は満開から散り始め、城が崎桜は今まさに満開。昨日は静岡気象台が、全国で一番早くソメイヨシノの開花宣言を出したそうだ。


海では海藻がぐんと成長し、魚の稚魚達が目につく。真冬に比べて少し透視度が下がったけど、汚いというのではなく、栄養豊富で力がみなぎってきているような“春らしさ”を感じる海だ。
色々なところで色々な生物が動き出している気配がする。


JR伊東線と伊豆急行は、運休したり間引き運転になったりして安定せず。都会ではガソリンも少ないので車も動かさない。そんな現状だし、災害で旅行する気分じゃないだろうし、原発の処理はまだまだ終わっていなしいし…

「この連休、伊豆へ観光に来る人は8割から9割減った」と、伊豆新聞に書いてあった。
確かに国道は空いているし、海にはダイバーの姿はなく、まるで真冬の平日のよう。様々なイベントは中止になり、旅館やホテルの予約もキャンセルがあいついでいるという。
これは伊豆の観光産業にとっては死活問題。まさに首の動脈を締めつけられているようなもんで、このままだと死んでしまいかねない。

でも、まだ完全に血が止まったわけじゃない。

伊豆にいらして頂いて、海や陸の自然や歴史を見て感じてもらい、スッキリといい気分と笑顔になってもらいうことが僕の仕事。

地震の影響じゃなくても忙しかったのに、物凄い通勤ラッシュになったり、様々な影響で仕事がはかどらなかったり、食べたいものも買えなかったり。今までよりさらに疲れてしまった皆さんに、のんびりと息抜きをしてもらって笑顔になってもらうというのは必要なことだろう。

伊豆半島は計画停電の範囲内ではあるけれど、ガソリンもあるし、食べ物もある。美味い魚も獲れてる。自然もそのままだ。
人々を癒す能力は十分にある。
今こそが都市に近い伊豆の環境の能力を、十分に発揮するべき時なのかもしれない。

お客様は減るかもしれないけど、求めて来てくれる人はいるはず。
前にも増しておもてなしの心で、使命を果たさなければいけないのだ!と思う事にしよう。


ハイパーレスキュー隊に負けてはいられない。
逃げずに、挑もう。

今後、海の情報とあわせて、伊豆への交通情報についても随時お知らせしていくことにします。

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22:00追記

<3月22日の停電、交通について>

明日の午前6時20分から午前10時の停電は中止となりました。
 
 JR伊東線、伊豆急行線は、始発から運転をします。
 午後1時50分から午後5時30分の停電が実施されるときは運休となります。
 東海バスは、通常運転をします。

(20:43広報伊東発表)

とりあえず動くようですね。
どのくらいの率で運転するのかはわからないのですが、今日21日は、JR伊東線で90%、伊豆急行は50%の運転とのことでした

伊東市は計画停電グループ5です。

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2011年3月13日日曜日

20日までお休みとします

東北太平洋沖地震によって亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げます。
被災された方々にお見舞い申し上げると共に、行方不明の方の無事を願っています。

伊豆地方の津波警報、注意報は今朝、全て解除されました。 交通の規制もほぼありません。
伊豆高原周辺の川奈、富戸、八幡野、伊豆海洋公園、赤沢のダイビング施設は本日3/13も、安全のためクローズを続けましたが、明日以降はオープンになるのかもしれません。
外から見る海は、静かで、青く輝いて見え、現実が現実でない様な、よくわからない気持ちです。

気象庁からは、今後しまらく大きな余震が起こる可能性が高いと発表になっております。
万が一を考え、アクアティック・プロでは20日までのダイビングガイド、スクールはお休みと致します。
その後あらためて情報を精査し検討致します。

また、宅配便の不着などあるようですので、ご理解頂けるようでしたら商品の発送や器材の受け取りに関してはもう暫く待ってから行いたいと思っております。
該当のお客様には、個別にご連絡差し上げます。

追記
3月14日のJR伊東線は終日運休となっております。
伊豆急行は午後2時~午後8時まで全線運休の予定です。
伊東市の停電は午後3時20~7時の予定です。

2011年3月11日金曜日

大丈夫です

東北の地震による津波のご心配、ありがとうございます。
ここ伊豆の富戸のわが家では、特に被害はありません。

調査で行っている東北の町々が心配です。

12日 11:00
大津波警報のため伊東市宇佐美から赤沢までの海岸通りは通行止めになっています。
ものすごい静かです。
ここは海からは近いのですが、標高25mなので避難はしていません。
窓から見る限り海に変化はありませんが海には行きません。