2011年4月27日水曜日

【4/26:赤沢】 のんびりいこうぜ


4月26日
赤沢
晴れ
気温21.1度
西南西の風9m
水温16度
透視度8~15m


「最近どう?」なんて出だしで始まる最近の会話に、いい話なんてちっともない。
伊豆は観光に関係した業種が多いからね、普通の業種だって先が見えないっていうのに、観光の先なんて見えるはずもない。みんながみんな、渋い顔ばっかりだ。
でも渋くない答えにも出会えた。

こないだの天気が良かった日に、例によって日当たりのいい椅子に座っている、3軒隣のお爺さんの前を通ったら、「あぁいたんだ」と話しかけてきた。「いました」って僕が答えると、「車が止まってるから出かけてないのかなと思ってさ」と言うので、最近の定番の、こんなご時世で忙しくないですから、のくだりを答えた。

すると、やっぱり満面の笑みのままで、「まぁ、いいじゃん」とおじいさんは言う。
「え?」と思わず聞き返すと、「まぁさ、のんびりやればいいよ」って。

意表を突いた返しに、僕は何て言ったけかな?でもそれじゃ困りますよ、みたいなことを言ったら、「いんだよいんだよ、のんびりやればいいじゃん」と、やっぱり満面の笑みで言い切った。

そうですね、のんびりやりますか。って言って別れたんだけど、その道筋で見上げた空が、なんだか妙に青くて、「あぁ、そうか、のんびりやればいいんだな」。と立ち止まってマジマジと空を見上げて思いなおした。

まぁ、別にビジネスに成功しようとか思って伊豆に来たわけじゃないし。立派な人生設計を立てて歩んで行こうなんてこれっぽっちも思ってないしね。
どうせのんびりなんだから、とことんのんびり行こうかな、と思った青空だった。


さて、海。

今日は昼前後に西寄りの風が強かったけど、風が吹いてもウネリがあるわけではないので、水の中は揺れてる、というまではいかない。そんなことより、随分と透視度が良くなったのがニュースだ。いいところだと15mくらいは見えてる。

白濁ってる感もさほどなく、青い感じの水だった。このまま連休を迎えてくればいいな。そりゃぁ見えないよりは見えた方がいいもんね










小さな岩の亀裂になにやらいるのはシャコだ、フトユビシャコの仲間って奴だな。




目が合って、お互いに固まる。。。




写真を一枚撮ろうと思って、そーっと構え、一枚。


そして、半分隠れる様にしていた貝を、そーーっとどかすと





ん、丸まった



まるまったな。




死んだフリか?





海の中の生物で、ここまでわかりやすく死んだふりだったら珍しいだろうな


色々試してみたいけど、なかなか偶然に出会う生物じゃぁない。









ミカギボラがバテイラを食べているところ。


バテイラは「シッタカ」と言えばわかりやすいだろうか、ちょっとした居酒屋でお通しで出る様な三角の巻貝だ。


小さいけど、値段はサザエより高級。









白いのはミガキボラの卵だ。


いままさに産卵中のミガキボラをよく見かける。









岩肌に産みつけられた白いの1個が1個体というのではなく、カプセルのようになっていて、その中にいくつもの卵が入っているの。カプセルは柔軟でいて硬く、ちょっとやそっとじゃ破れたりはしない。鉄壁だ。










カプセルの根元の透明なところに透けて見える黄色いのが卵ひとつひとつ。


結構入ってるね。


50位はあるんじゃないかな。












カプセルの先端には出口があって、育つとここから大海原へと旅立つ。膜越しに黄色い卵が見えるね。




実はこのカプセルの中で、兄弟同士の弱肉強食が起こっているそうだ。強靭なカプセルの中で全員が無事に成長して大海原へと旅立つのかと思ったら、どうもそううまくはいかないらしい。






強靭なカプセルを造りつつ、中にいくつもの卵を産みつけるこの産卵は、実際に見ていても進んでる雰囲気は無い。

どう目を凝らして見ていても、まったく動いていない様子は、ない。


午前と午後で同じミガキボラを見ても、やっぱりまったく変化はないくらいだから、20も30もあるような状態は、1週間、いやそれ以上かかってるだろう。




ホント、少しずつ、着実に。だ。

なんだか貝にも「のんびりいこうぜ」って言われてるような気がしてきた。












































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