2012年3月21日水曜日

仙人は子供のころから仙人


2012年3月19日
赤沢
曇り
気温11.8℃
東の風2m
水温16.4℃
透視度10~15m



日曜日は北向きの海が穏やかだったのに、今日は逆で南向きが穏やか。
気持ちよくボートで出ると、斜面は群れの群れで群れ群れだった。

クロホシイシモチが雲の様に一面に漂っていて、なんとも幻想的。やや深めの下から見上げるように見るのが絶好の光景でナイスだ。
 普通の魚の群れだと、ダイバーの気配やライトの光に驚いて、「ワーッ」っと一斉に動きだすのが普通なのだけど、このクロホシイシモチという魚は、ライトを激しく動かそうともワーともピューとも動かない。
 よほどその場所が好きなのか、どうせ喰わねぇんだろ、とか思っているのか分からないけど、群れの動きを見たいなと思ったダイバー的には、心が折れそうになるくらいに無反応だ。
魚によって随分と反応が違うもんだなと、あらためて思いながら、群れの中をズンズンと泳ぎ進む。

 で、この幻想的な雰囲気は、写真じゃ撮れねぇす。実際の光景はとってもとっても、こんなもんじゃない。



所変わって港の出口ではカスザメ。最近ネコザメやナヌカザメなどのサメ系出現が多い感じだ。
わかるだろうか?手前の砂の盛り上がりに見えるのがカスザメ。
見事に砂と同化した色合いをしているけっど、さすがに目だけはうまくいかないようで、点目になってる(笑)。

ウスユキミノにも久しぶりに出会った。
どうも寒い時によく出会う貝の様な気がする、秋には見なかったけど、どこに行ってっるのかな?
去年はイナズママメアゲマキガイとセットで見られていたのだけど、今年はまだイナズママメ…を見ていない。



そしてまた地味な見慣れぬ魚。

ちょっと前にツボダイじゃないかと言ってたのはグレーだったけど、これは同じ様なスタイルの黒いタイプだ。
今回はちゃんと種類を突き止めたいと思ってしつこく写真を撮ってみて、後で調べてみた。拡大して鰭の骨の数やら数えたりして、どうもヒゲダイの幼魚の様だ。
ヒゲダイは下顎に、まさに“髭”が生えているのが特徴で、大人だと20~30センチくらいの大きさなのだけど、これくらい小さくても、もう髭は生えているらしい。生えていればまずヒゲダイ確定なんだろうけど、残念ながらそこまでは見えなかった&写らなかった。

小さすぎて髭が見えないのかとも思うのだけど、実は“ヒゲソリダイ”という、髭のない別の魚もいて、こいつがまた幼魚の頃は同じ様な色形。髭が無い様に見えるんじゃなくて、髭のないヒゲソリダイなのかもしれない。いや、もしかしたらコショウダイの幼魚だったり、セトダイ的なのかもしれない。
どいつもこいつも、幼魚の頃はこのスタイルなのだ…

いや、もうこれ以上は勘弁してくれ、これはヒゲダイの幼魚と言うことにする。
あとはもう、一眼レフ持っているダイバーさんに下顎のアップなんかを撮ってもらったりしてお任せしましょう。

この黒い魚は、赤沢のこの時期では珍しいという訳ではなく、意外とよく見る。
「あぁ、またいるな。もう春だなぁ」くらいな風物詩的魚なのだけど、それがまた同じ様な場所に現れるから不思議だ。
中には寸分違わず同じ所に現れる場合もあって、ちょっと怖くなってしまうくらい。
海の中にはよほどのシグナルがあるのだろうけど、人間でもわかるようになれるのだろうか…







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