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2026年6月13日土曜日
『星を見上げる魚・メガネウオ』水中映像(伊豆)
2026年6月5日金曜日
『Smells Like Roast chicken・クリイロカメガイ』水中映像(伊豆)
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https://www.azarasi.jp/details/kuriirokamegai.html
映像のコメント欄に、英語で「飛んで逃げるチキンに見える」という書き込みがあった。
なるほど、そういわれて見ると鳥の丸焼きが飛んでいるように見える。
いや、ほぼ鳥の丸焼きだ。
クリイロカメガイを撮影したのはクリスマスに近い12月18日の大瀬崎。
鳥の丸焼きの季節でもあり、浮遊生物の時期でもある。
もしかしたら「海にチキンを探しに行こうっ!」とか、流行るのではないだろうか。
そんなことになったら、あふれる浮遊生物の中から10ミリも無いチキンを探すことになるかもしれない。
これは大変だ。
きっと、他の生物も見えず、チキンもおらず、ということになるだろう。
潜る前は、除夜の鐘のように、なるべく煩悩を消し去るに限る。
もしかしたらこれも「解脱ダイブ」とか言って流行るかもしれない。
Smells Like Roast chicken
2026年5月26日火曜日
『ヒラメキを待つ・クダクラゲ』水中映像(伊豆)
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【クダクラゲの詳細情報・サンプル映像はこちら】
https://www.azarasi.jp/details/kudakurage.html
海の中には、実に不思議な生物がたくさんいる。
そして時には、そんな“不思議生物たち”が、まるで団体旅行のように一斉に現れることがある。
潮流や風の影響なのだろう。
普段は外洋の、やや深い場所に棲んでいるはずの方々が、ふらりと浅瀬へやってくる。
そんな海に出会えたら、もう完全に“当たり”だ。
「こりゃぁ、ヤベェぞぉ〜!」と興奮しながら、夢中で撮影しまくる。
もっとも、大概の場合、それが何なのかは分からないまま撮っている。
とりあえず、種類や名前は後回し。
気になった物体は片っ端から撮影。
同じものを何度撮っているかなんて考えない。
浅瀬であることをいいことに、長時間かけて撮影していると、後日、本当に「ヤベェ」状態がやってくる。
――撮ったものが、何なのか分からないのである。
クラゲやサルパの仲間は、魚類のように豊富な資料があるわけではない。
そのため、いわゆる「沼」にハマる。
散々調べて諦め、しばらくしてまた調べ直し、
「あれ……この資料、前にも読んだな……」
みたいなことを延々と繰り返す。
本当にわからなければ一旦諦めて放置するのだけれど、ある時ふっと、「あれ? そういえば、あの分からなかったやつって……」
という、ヒントのようなヒラメきが降ってくることがある。
知っていることを思い出すわけではなく、ヒント的なものが突然に来るのは何故なのか、自分でもよく分からない。
しかも、調べている時ではなく、全然別のことをしている時にヒラメくことが多い。
実に不思議な話だけれど、割とよくある。
だから最近では、無理をして答えを探し回るより、諦めて置いとくらいでもいいのかなぁ……などと思ったりもする。
2026年5月18日月曜日
『14年の沈黙・ヒメイカの交接|水中映像(伊豆)』
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【ヒメイカ交接の詳細情報・サンプル動画はこちら】 https://www.azarasi.jp/details/himeika-kousetu.html
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ヒメイカが向かい合って交接し、それもダイバーの手のひらにくっついたまま行われる――。
そんな奇跡のような場面を撮影したのは、もう14年も前、2012年のことだ。
まとめずに、放置された、いわゆる“塩漬け映像”である。
実は、この時にヒメイカがとまった手は、体験ダイビングの参加者の手だ。
水深4〜5mほどの砂地で遊んでいると、ふわ〜っと漂ってきた小さなヒメイカ――恐らく、交接したまま漂っていたのだろう。
それが、体験ダイバー君が思わず差し出した手にぴたりと付着し、そのまま交接を続けたのである。
突然の出来事に、かなり不意を突かれたことは間違いない。
映像には、「これはすごいなー……」というような、思わず漏れた私の声も記録されている。
一方、体験ダイバー君のほうは、何が起きているのか理解できていなかったらしい。
「何か生き物が手に付いた」ということまではわかったものの、それが何なのかはわからず。
ただ、私の様子が尋常ではなかったため、親指固めをされたままフリーズしていたらしい(笑)。
後に本人は、
「何かわからなかったけど、“凄いらしい”オーラが大西さんから出ていた」と、笑いながら話していた。
彼はかなり落ち着いた優秀な体験ダイバーだったので、もっと追跡して撮影を続けることもできたかもしれなかったけれど、その時はしなかった。
「また、そのうち撮れるだろう」と思っていたからだ。
しかし、それから14年。
まだ一度も、ヒメイカの交接シーンに再会できていない。
この映像が長く“塩漬け映像”になっていたのには、もう一つ理由がある。
近年、ヒメイカ類に新種の ツノヒメイカ が加わったことで、それまで「ヒメイカ」としてまとめていた映像を見返す必要が出てきたのだ。
確認してみると、なんと――「ヒメイカ」だと思っていた映像は、ほとんどがツノヒメイカっぽい、という衝撃が走る。
つまり、“本当のヒメイカ”の映像は、この交接シーンだけになってしまった。
ヒメイカだと思っていた生物が、全部ツノヒメイカになったことで、残されたヒメイカ映像を14年目にしてまとめる、ということになった。
……というより、そうなってしまった。
そんなことをしていると、ふと目の前に、またヒメイカの交接が現れそうな気がする。
そんな期待を、少なからず抱いている。
2026年4月30日木曜日
『深海のオーパーツ・ネジレカラマツ|水中映像(伊豆)』
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そう思って調べてみると、関連する研究論文はいくつか見つかる。
「螺旋構造が水流の抵抗を分散する」といった説明が多く、なるほど、とは思う。
けれど、激しい流れが螺旋に当たって、なぜそれで“分散される”のか。
どうにも腑に落ちない、どこかモヤモヤした感覚が残っていた。
そんなあるとき、ふと何年も前の記憶がよみがえった。
自宅前で電線工事が行われていたときのことだ。
高所作業車に乗った作業員が、電線にゆるい螺旋状のケーブルのようなものを取り付けていた。
あんまりにも緩いので不思議に思い、地上にいた監督らしき人に「あのネジネジは何すか?」と尋ねると、「あれを付けておくと、強風が吹いても切れにくくなるんですよ」と教えてくれた。
――ネジレカラマツの螺旋と、あの電線のネジネジ。
狙ってる効果、一緒じゃない??
そう思って調べてみると、一本の電線は、微風でも強風でも意外なほど振動しやすく、それが繰り返されることで、最終的には根元が疲労して断線してしまうのだという。
ダイビング中に長い棒を勢いよく振ると、「ブルブルブルッ」と震える。
あの現象と同じだ。
ところが、その1本の電線に沿わせて螺旋状の部材を取り付けると、風による振動が抑えられ、断線しにくくなるらしい。
この螺旋の効果は、およそ70年前にイギリスで考案された技術で、巨大な煙突が風で振動し、疲労がたまって折れてしまうという現象をを防ぐためのものだったという。
一方、ネジレカラマツの祖先は、3億年から数千万年前には現れていたとされるので、同じ原理だとすれば、ネジレカラマツの方がずいぶんと先取りしていたことになる。
あぁ、これでスッキリ
かと思いきや、海の中を見渡すと、“ムチ”カラマツは“まっすぐ”な一本の姿をしている。
しかも、むしろネジレカラマツより数が多い。
一本の形にも、それはそれで効率がある――と説明されるが、
正直なところ、まだ納得しきれていない。
激しい流れの中では、完全に横にしなることで力を逃がしているのだろうか。
そういえば、釣り竿は折れにくいな。
――まあ、そのうちまた、何かひらめくかもしれない。
2026年4月24日金曜日
『漬け置かれる生物たち・ウスバハギ若魚|水中映像(伊豆)』
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https://www.azarasi.jp/details/usubahagi-yg.html
晴れた日の水面スレスレで、明るすぎてファインダーもよく見えず、「あれ?どこいった??」というくらいなもので、模様の変化なんて気づくはずもなく、その日たくさんいたソウシハギの一部、という感じだった。
撮影した映像は、「撮れてたかな?」くらいだけチラ見して、日付ごとのフォルダに入れる。
しばらくすると、ちゃんと見て種類分けして、「仮倉庫」と呼んでいるフォルダに移動させる。
仮倉庫は、まだ整理されていない生物たちがウゴめいている場所で、
以前の映像と組み合わせたり、新しく編集されたりしたものだけが「分類リスト」に昇格して、ようやく整理された状態になる。
今回の若いウスバハギも、種類分けのときに「あぁなんか違うな」と感じて、「ウスバハギ?」とハテナ付きで仮倉庫送りしたものだった。
それを思い出したのは、ウスバハギ成魚のページを整理していたとき。
「あぁそういえば“ウスバハギ?”ってあったな」と見返してみると、あまりにも成魚と違う。
本当にウスバハギなのか?と疑いながら何度も見ているうちに――
「あれ、この模様、浮き出てるな」
となったやつだ。
仮倉庫にはかなりの数の生物が溜まっていて、もう何がいるのかよくわからないくらいだ。
ただ、どうも不思議なことに、撮ってすぐ調べるより、しばらく放置してから見直した方が、こういう違和感や発見には気づきやすい気がする。
そう、その方がいいんだ。
現状のペースが急に上がることなんてまずないし、だったらこのやり方にも意味があるんだ!と、そう思うことにする。
もしかして、これが沼というやつなのか……?
2026年4月17日金曜日
『未成年地元詐欺・マアジ|水中映像(伊豆)』
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マアジは、魚の定番だ。
鮮魚店の店先にはいつでも並び、海の中の絵を描けば、誰もが“マアジ的な魚の群れ”を思い浮かべるだろう。
しかし意外なことに、実際の海の中で出会う機会は、そう多くはない。
秋の気配すら感じられない、猛暑の9月。
堤防の先端でメアジの機関銃のような突進を浴びているとき、ふと視界の端に、消波ブロックの表面をゆったりと泳ぐマアジの群れがいた。
そのときは、猛スピードでトリッキーな動きをするのもマアジだと思っていたので、
居なくなってしまいそうな、動きの激しい方に優先順位がついて、穏やかに泳ぐマアジたちは、その後撮れるだろ的な「その次か、またその次」という扱いになった。
この“まったりした地元感”には、注意が必要だ。
「ずーっと、いつでも居ますよ」とでも言いたげな空気をまとったその姿は、いわば“地元詐欺”。
その油断を突かれて、“録画ボタンを押さない”という被害に、何度も遭いがちだ。
彼らは、決して“ずっと居る魚”ではない。
アジの干物、アジフライ、唐揚げ、塩焼き、刺身、なめろう、そしてサンガ焼き――。
あまりにも当たり前に食卓に並ぶその存在が彼らの手口である。
保冷技術と輸送網を発達させた人類も、ある意味共犯だ。
日本人に「当たり前」を刷り込むのは、縄文時代から周到に練られてきた壮大な計画らしいが、
マアジは1年でおよそ18センチ、2年で24センチ前後となって性成熟に達するとされているので、映像に映っている実行犯のマアジ達は、1歳未満の未成熟だ。
しかたがない、許してやる。
2026年4月12日日曜日
『幸運の電気ショック・シビレエイ|水中映像(伊豆)』
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【シビレエイの解説・サンプルムービーのページはこちら】
https://www.azarasi.jp/details/sibireei.html
特に目立つものの無い砂の斜面で、ふと横にいる奥さんを見た時、ものすごい勢いで手を引っ込めた。
「うわっ!」という声が聞こえそうなくらいのアクションで、目は驚きで見開いている。
砂に手を突っ込んで、ブンブクの鋭い棘にでも刺さったのかと思ったが、砂の中からシビレエイが出てきたので納得だった。
シビレエイは電気を発電して、砂の中の動物にショックを与えて捕食したり、外敵から逃げる際の攻撃として使うからだ。
とは言うものの、自分で電気ショックを受けたことは無かったし、誰かの感想を聞いたことも無かったので、シビレエイが砂の中からムクムクと出てきたときは、「あー、なるほどね」と、とても納得だった。
後から聞くと、「バンッ!」とか「ビシッ!」というような、エレベーターのボタンに触れる時の静電気のような指先の感触だったらしい。
シビレエイの電力は、電池のように貯めたものを使うのではなく、発電細胞から一発でドンっと発電するらしい。
生まれたての小さなシビレエイにも発電能力はあるらしいが、発電細胞が少ないため弱く、成長と共に強くなるという。
そう考えると、凄く大きなシビレエイは、かなりのショックなのかもしれない。
注意しようにも、砂に隠れたシビレエイは、よほど慣れていないと見つからない。
それほど沢山いる生物でもないし、危険な外敵だと思わなければ、電気ショックの引き金は引かないので、見つけたシビレエイをつついたとしても、必ずビシッと来るとは限らないのだ。
偶然でバシッときたら、もはや幸運だと思うべきだろう。
砂の中に棲む生物が好きなので、自分では、海底の砂を常にホジホジしている方だと思う。
通算数千ホジホジにはなるはずだが、夫に幸運はまだ訪れていない。
2026年4月1日水曜日
『面倒な魚・メアジ|水中映像(伊豆)』
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知り合いのダイビングガイドから「堤防の先の方へ行くと群れが凄いよ」と教えてもらった。
いそいそと堤防沿いを泳いでいくと、先端に近づくにつれて魚影が濃くなっていく。
カマスの大群はまったりと徘徊するように浮遊し、ハタンポは消波ブロックにまとわりつく影のように群れている。
なんだこれ、凄いな――。
そう思いながら遠くに目をやると、銀色の群れが物凄い勢いで泳いでいる。
カンパチやカツオ的な大型魚に追われているようだ。
と思った次の瞬間、銀の大群がこちらへ向かってきて、自分たちの周りをすり抜けていった。
まるで機関銃で総攻撃されたかのような、突き刺さりそうな速度だった。
アジであることは間違いなさそうだが、あまりの速さに魚体の細部は見えない。
マアジなのか?でも、目の前にはゆったりと泳ぐマアジがおり、同じ魚とは思えない。
もしかしてメアジ?クロアジタイプのマアジってやつかな?などと思いつつも、あんなスピードの魚をビデオに収めるのは無理だなと諦めていた。
それにしても群れが凄いので、その後何度か通ってみると、少しだけ動きが緩む場面に出会った。
録画ボタンを押し、画面越しに追うものの――どうにも撮りづらい。
群れごとターンを頻繁に繰り返し、動きに合わせて追っているつもりでも、思った方向とは違う方へ流れていく。
「あー!めんどくさいな、こいつ」
思わず水中で文句を言う。
後で再生してみると、やはりメアジのようだ。
といっても、手に取って見ているわけではないので、真横を向いたシーンでコマ送り、コマ送り……。
メアジとマアジはよく似ている。
マルアジもよく似ている。
画面に物差しを当てて、頭の大きさなどを確かめてみたり。
めんどくさいな、メアジ!
もう、撮るのも見るのも面倒なのが「メアジ」となった。
メアジのメは、面倒のメだ!。
2026年3月24日火曜日
『夜中の軍隊は海へ行く・ヤリイカ|水中映像(伊豆)』
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夜中に「ザッ、ザッ、ザッ」と、家の前を軍隊が通るような音がする。
知らない人が聞いたら「えっ、何?」と驚きそうだが、本当に軍隊が通るはずもない。
正体は、釣り人が履くスパイク付き長靴の音だ。
すぐそばは岩の海岸――というより、ほとんど崖なのだが、釣り人には有名な場所らしい。
本格的な冬を迎える頃になると、夜の海は、まるで蛍が舞うように美しくなる。
電気で光る“浮き”が水面で揺れ、ピューッと跳ね上がったかと思うと、ビューンと沖へ走る。
どうやら、ヤリイカ釣りらしい。
ダイバーにとって、ヤリイカはなかなか出会えない生き物だ。
ふだんは水深100mほどの深場に生息し、産卵のために岸へ寄るのは真冬の夜だという。
これでは、まず出会わない。
その昔、先輩たちから、産卵に来るヤリイカを撮影するため、真冬の海でひたすら待ち続けたという話を何度も聞かされた。
真夜中の海中で待機し続け、トイレはもちろん我慢。
いざ「ヤリイカが来た!」となったときに限って、ライトを持った誰々がいなかった――そんな話もあった。
今のように快適に潜れる装備がなかった時代の、まさに気合と根性の世界である。
あまりに繰り返し聞かされるうちに、他の武勇伝と混ざり、いつしか自分の中では
「ヤリイカ=根性」になっていた。
ところが最近、定置網の中に潜れる機会を得て、思いがけず普通に出会うことができた。
初めて見る生きたヤリイカは、鮮魚店で見るよりも、ずっと“槍”らしい。
細く、鋭く、まさに名前のとおりの姿だ。
少し小ぶりで、ふっくらとした雌の個体を見るのも初めてだった。
前回は、生きたクロシビカマス(伊東でいうヤッパタ)の美しさに驚かされたし、さすが定置網、すばらしい。
夜中のスパイクの音を聞いて、先輩たちの武勇伝を思い出していたけど、いともあっさり呪縛から解放されてしまった。
なんかちょっとズルをしているような気もするが――まあ、気にしないことにしよう。
2026年3月13日金曜日
『白くたなびく毒の糸・サムクラゲ|水中映像(伊豆)』
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【サムクラゲの詳細情報・サンプル映像はこちら】
▶ https://www.azarasi.jp/details/samukurage.html
青い海の中では白いものがとてもよく目立つ。
離れて見れば青っぽくはなるものの、周囲との明暗差があるので、「ん? なんだろう」と気づきやすい。
キヨヒメクラゲみたいに透明だと見えにくいけれど、白っぽいクラゲは意外と目立つ。
逆に赤は、海の中では黒ずんでしまう。
赤い縞々のアカクラゲは明るい場所で見れば一見派手だけれど、水中ではむしろ迷彩色だ。
このサムクラゲは、かなり白っぽい。
傘も触手も白っぽいが、中央のひらひらした部分、いわゆる口腕の部分が透明感のない白で、これがなかなか目立っていた。
最初に見たとき、このクラゲはダイビングエリアの境目を示す海底の浮きに、触手を引っ掛けた状態だった。
とにかく触手が長い。
自分のワゴン車より少し長いかと思ったので、5mほどだろうか。
もっとも、水中マスク越しに見ると物体は大きく見えるので、三割引きして4mほどといったところかもしれない。
タコ糸のように細い触手に毒の刺胞があり、獲物を麻痺させて絡めとる。
文章にすると、まるで他の惑星のモンスターだ。
触手は細いわりに意外と丈夫なようで、千切れる様子はない。
しかも「しばらくこのままでもいいか」という感じで、脱出しようという素振りもない。
なので、少しお手伝いすることにした。
少し刺激を与えれば触手は縮むはずなので、引っ掛かっている触手が縮めば外れるだろうと思い、浮きの付いたロープを軽く揺すってみる。
軽く、自分に触手が来ないように。
すると、予想通り触手は短くなりながら、するするとロープから外れていった。
解放されたサムクラゲは元気よく拍動し、どんどん水面へ上がっていく。
自分も浮上しながら、ときどき海底を見て、さっきの浮きを確認する。
クラゲは意外と速いので、夢中になって泳いでいるうちに、知らない場所へ流されてしまうこともあるからだ。
幸い、ほぼ真上に上がっていたようで、ダイビングエリアから外れてはいなかった。
もう水面。というところまで来たので、サムクラゲとは、ここでお別れにする。
文ではサムクラゲと書いているが、最初はユウレイクラゲかと思っていた。
図鑑を見てもイマイチ納得いないでいると、次のページにサムクラゲが載っていて納得の範囲に収まった。
ということでサムクラゲなのだけれど、実のとことは違いの説明が難しすぎてわからず、あまり自信はない。
ところで「サム」とは何だろう。
寒い海に棲むクラゲらしいので、「寒」なのかな。
2026年3月7日土曜日
『雨上がりの沼津で・キヨヒメクラゲ|水中映像(伊豆)』
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撮影したのは3月の沼津・大瀬崎。
春濁りもなく、海は透き通るように青かった。だからだろうか、次から次へと妙な生物が目に入ってきて、少々困るほどだった。
このとき、キヨヒメクラゲと、後からわかる物体には二度出会っている。
一度目はユウレイクラゲに出会っている最中で、背景には恐ろしく長い触手が映っている。
意外と早く流れていく中、「私と彼女とどっちを撮るの?!」みたいな状況になったが、即決でユウレイクラゲを選択した。
浮遊している生物は表層に多いようなので、海底の水深は深くなるものの、水深5mほどの層を探索する。
いろいろなサルパに出会い、1時間ほど経ったころ、もう帰ろうかなと思ったタイミングで二個体目に出会った。もちろん、そのときは最初の生物と同じ種類だとは思っていない。
綺麗な生物だったが、透明すぎてファインダーでは見えない。
とりあえずノーファインダーで撮っておいたものだ。
そういえばこのとき、長年使っていた水中ライトがひとつ水没した。
仕方なく照明は一灯だけになってしまったのだが、そういうときに限って、照明が必要な生き物がたくさん出てくる。
RCサクセションの歌が頭の中を駆け回りそうだけれど、この日は、明け方まで土砂降りで、そのあとの雨上がりだった。
驚くほど綺麗に富士山と南アルプスが見える、気持ちのいい一日だったので、ライトが水没したことも、あまり気にならなかった。
2026年2月28日土曜日
『ウミヘビも溺れて死ぬ・イイジマウミヘビ|水中映像(伊豆)』
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ダイナンウミヘビやホタテウミヘビなど、「〇〇ウミヘビ」と名の付く魚類は意外と多い。
伊豆半島でダイバーに紹介すると、「えっ、ヘビなんですか?」となるが、「いいえ、名前にはウミヘビと付きますが、爬虫類のヘビではなく魚なんです」と返すのが定番のやり取りで、「あぁよかった、ヘビじゃないんだ」と安心されるパターンである。
ところが沖縄の場合は、マジでヘビだ。
20代の頃、水中撮影の仕事で沖縄に潜る機会が多くあり、縞模様のウミヘビにはよく出会った。
ヘビは嫌いではないので捕まえたこともある。可愛らしい顔を眺めて手を離すと、水面に向かって勢いよく泳ぎ出すので、「そうか、息を吸わないと溺れちゃうんだな」
なんて思いながら見上げていたものだ。
随分あとになって、本物のウミヘビはコブラ科のヘビだと知り驚いた。あのコブラである。
しかもエラブウミヘビは、ハブの何十倍もの強い毒を持つという。
「口が小さいからさ、咬まれないよ」なんて教えられて安心していたけど、いやぁ、知らないというのは恐ろしい。
*実際のところ、咬まれる事例は雷に直撃するよりも少ないらしい。
さらに最近になって、マジなウミヘビにも種類があり、エラブウミヘビ以外の仲間もいると知った。
それまで私は、ウミヘビは全部イラブーで、泡盛の瓶の中でぐるぐる巻いているあれだと思っていたので、結構な衝撃だった。
では映像のウミヘビはどうなのかと思って見直してみると、どうやらハブの何十倍というエラブウミヘビではないようだった。
縞模様は似ているが、境目がギザギザしていて、模様が食い違っている部分があるし、顔にも白い縞がある。
エラブウミヘビはというと、なんというか、いかにも毒がありそうな感じの縞模様だ。
結局のところ「イイジマウミヘビ」という、やはり本物のヘビの仲間だった。
イイジマウミヘビはエラブウミヘビとは属が違い、陸に上がることがないという。
ウミヘビが上陸して卵を産むと知ったのは、猛毒だと知った時と種類があると知った時の中間くらいの頃で、これも衝撃だったのだが、今度はそれを覆された形だ。
完全に海での生活に適応できたのは、卵ではなく仔ヘビを産む胎生になったからだそうだ。
しかも魚の卵しか食べないため、牙や毒腺は小さく退化し、ほぼ無毒になっているという。
だからなのか、イイジマウミヘビは泡盛の中でぐるぐる巻かれることはないらしい。
いろんな種類がいて、いろんな生態があるとは、エラブウミヘビ以外の「本物のウミヘビ」の皆さんには大変失礼であったと反省している。
今度沖縄で潜る機会があったら、ちゃんと観察することにしようと思う。
もちろん、もう捕まえることはしない。
2026年2月21日土曜日
『つぶらな瞳のアバサー・ネズミフグ|水中映像(伊豆)』
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ネズミフグ。伊豆の東海岸で潜っていて、正直、よく出会う生物ではない。
ウッカリカサゴのように「出会っていたのにうっかり気づかなかった」というわけではないだろう。大きくて丸い瞳と、絵にかいたような口元は、
「ほぼゆるキャラ」としか言いようがない可愛らしさがあるので、まず他の魚とは間違えようがない。
こんな可愛らしい魚の標準和名が「ネズミ……」というのが気になって、なんでだろうと考えてみると、やはり、あの世界的に有名なネズミキャラクターのことが頭によぎる。
いったい、あのキャラクターは、いつ日本に来たのだろう?と調べると、日本初上陸は、1929年の「蒸気船ウィリー」という映画であり、ネズミフグという標準和名が文献に登場するのは、1930年以降。ということがわかった。
時代的に合ってるじゃないか!と調子に乗ると、さらに…
当時の「蒸気船ウィリー」は、子供向けのアニメーションではなく、映像と音声が同期した、画期的な最新映像作品であったため、映画を見るのは主に大人であったという。
しかも、当時の○ッキーは、現在のように清くなく、酒も飲みタバコも吸う「ヤンチャな若者」的であったそうだ。
「見たんだ、和名の命名者は、きっと映画を見たんだ 」
もはや自分の中では再現ドラマが出来上がる。
しかしながら、「ネズミ」という動物への印象も今と昔では違っているというのもある、今のように、不衛生な迷惑な動物という扱いではなかったようだ。
七福神の一人、大黒様の使いであるネズミは、五穀豊穣や金運上昇をもたらす動物であり、子孫繁栄の象徴、神の恩人であるなど、嫌われる要素は一つもない。
「ネズミフグにネズミと付くのは、可哀そうだ」という感覚自体が、すでに現代風であって間違いに元なのではある。
まぁ、結局のところ、ネズミフグの由来はわからないのだけど、命名者は「蒸気船ウィリー」を見て、「縁起と最新技術のコラボだし、ネズミフグにしよう!」とか思ったのではないかと思う。
誰だかはわからないけど……
2026年2月13日金曜日
『謎の成分・フクロノリ|水中映像(伊豆)』
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まんまと騙されてしまった。
いろんな本、いろんなメーカーのウェブサイト、AI、さらには国の機関さえも、そうだと言っていたのだから、そりゃあ信じる。
でも、ふと思った。
「フクロノリは、紅藻じゃないぞ」と。
海藻から抽出される「フノラン」という成分には、口腔衛生や高血圧の予防、コレステロール値の抑制、腸内環境の改善、さらには毛髪の保湿や艶出しなど、それはそれは様々な効果があるとされている。
有名なガムにもフノランは使われているのだが、食品の場合は成分表示をしなければならず、裏側にはこうある。
「フクロノリ抽出物(フノラン)」。
フノランという成分を調べると、「紅藻類(主にフクロフノリやマフノリ)から抽出される水溶性の多糖類(粘質多糖)。健康食品(歯の再石灰化促進、腸内環境改善)、化粧品(保湿・ヘアケア)、糊剤(伝統文化財の補修)など、多用途に利用される天然素材」とある。
そもそもフクロノリは紅藻類ではなく、褐藻類なのではあるが、それでも、例外としてフクロノリからもフノランは抽出されるのだと思っていた。
あの、ゴワゴワした袋状の、葉っぱらしくもなんともない醜い形。
春になると大量発生し、海底がまったく見えなくなる、その迷惑度。
良いことなんて一つもないようなフクロノリが、人類の役に立つなんて、すばらしいじゃないか。すごいぞフクロノリ!
醜いフクロノリだからこそ、そう思いたかったのかもしれない。
結局のところ、残念ながら
「褐藻であるフクロノリからは、フノランは抽出されない」
負けた感満載だ。
が、代わりと言ってはなんだが、「フコダイン」という成分は抽出されるそうだ。
褐藻類に含まれるフコダインは、免疫力の向上、抗がん作用、血糖値や血圧の抑制など、健康維持に効果があるという。
50代半ばになると、フノランよりもフコダインのほうが、ありがたいのではないかと思ったりもする。
フクロノリの大逆転かと思いきや、多量に含まれているのは、コンブやモズク、ワカメのメカブであって、フクロノリにはあまり含まれていないらしい。
負けた感は強い…
そもそも食品表示に「フノラン(フクロノリ抽出物)」と書かれるのは、昔からそうなっているので、今さら修正すると混乱するでしょ?、ということで、フクロノリからフノランが抽出されないと分かっていながら、あえて昔からの慣習を保って、ルールにしているということらしい。なんというか、「親切心」かな?…
ルールになっている以上、製造メーカーも「フクロノリ」と書かざるを得ないのだ。
たぶん、きっと、最初の誰かがフノランを申請したとき、
「フクロフノリ」と書くところを、「フクロノリ」と、フをひとつ書きそびれたのではないかと思う。
5歳児に「なんで?」と聞かれたら、
「フを一個、書き忘れたからぁ〜」
となって、再現ドラマが一本できそうだ。
それはそれで仕方のないことなのだが、
無いものを「ある」と思われ続けているフクロノリたちが、ちょっと可哀そうに思えてしまう。
2026年2月7日土曜日
『砂地のランナー・ヒラタブンブク|水中映像(伊豆)』
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砂の中に棲んでいるヒラタブンブクに出会うには、平たく言えば「手で砂を掘る」しかない。
指の付け根あたりまで砂地に差し込み、ファサッと掘り返す。
……のだけど、その砂の中にヒラタブンブクが都合よく混ざっているわけではなく、たいていの場合、指先に激痛が走る。
「痛っ!」と手を引っ込めるのだが、慣れてくるとこれが「居たっ!」に変わり、そのあと、そっと砂をすくうようにするとヒラタブンブクが姿を現す。
広い海の砂地で、小さなヒラタブンブクに当たるのだから、これはもう幸運としか言いようがない。
そして、必ず痛い思いをすることが分かっている以上、覚悟も必要になる。
「スコップのようなもので掘ればいいのでは」と思われるかもしれないが、繊細な生き物は簡単に壊れてしまうため、道具は使わない。
実際、ちょっとした道具を試したことはある。しかし当たり前のことながら、何の感触もなく砂を掘るだけで、どうにもつまらない。結局、道具を使うことはなくなった。
素手の指は、砂に差し込む瞬間の感触がはっきりと伝わってくる。
サラサラの柔らかい砂や、硬く締まった泥混ざり、小石や貝殻の混ざり具合。いわば指先センサーのようなものだ。
ヒラタブンブクでなくても、砂からはさまざまな生き物が出てくる。
慌てて砂に戻ろうとする小さな二枚貝やヤドカリ、美味しそうな形をしたエビ、あるいはウミケムシ。
一見すると何もいない砂漠のように見える砂地は、実はその逆で、豊かなジャングルのような世界だ。
砂質によって棲む生き物ががらりと変わるところも、砂地の面白さの一つである。
――なんて、かっこつけた文章を並べてみたけれど、正直なところ、痛いからヒラタブンブクは見つけたくない。
それでも、なぜか当たる。
もしかすると、あの砂の下には、思っている以上にたくさん潜んでいるのかもしれない。
2026年2月1日日曜日
『通じない本名・イズカサゴ|水中映像(伊豆)』
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イズカサゴという魚がいる。
普段は水深50m〜数百mという深い場所に棲み、ダイバーが目にすることはほとんどない魚だ。
水温が冷たい時期になると、浅いところ――と言っても20mは超えるのだけど――へ上がってくることがあるようだ。
「何年ぶりに見たんだろう、イズカサゴ。しかし、まったく動かなかったねぇ」
そう言うと、一緒に潜っていたS君が、
「えー、そんなのいましたっけ?」
と返してきた。
30㎝はあろうかという魚だし、しっかり写真も撮っていたから見逃しているはずはないよなぁ……と思っていると、S君がカメラの画像を再生し始めた。
「あ、これこれ。これがイズカサゴだよ」
そう教えてあげると、
「え? これですか? これ、オニカサゴじゃないんですか?」
と言う。
見分けがつかないほど似ている、というわけではないけれど、間違えることはあるよな、と思いながら、オニカサゴの画像を見せて、「ほら、これがオニカサゴだよ」と説明したのだけど、いまいち腑に落ちていない様子で、キツネにつままれたような顔をしている。
結局のところ、S君は「釣り人」だった。
釣りの世界では、イズカサゴのことをオニカサゴと呼ぶらしい。
ネットで「オニカサゴ」と検索すると、「美味しい」「高級」「いかつい顔」といった言葉が並ぶ。
開いてみると、そのほとんどがイズカサゴを扱ったサイトで、オニカサゴが出てくるのは、ウェブ図鑑系のサイトくらいしかない。
さらには、「オニカサゴは実はイズカサゴだった」という題名まで出てくる。
オニカサゴの調理法を紹介するサイトも、オニカサゴと言い切ったまま、登場するのはイズカサゴだ。
思った以上に広範囲で、迷いなく「イズカサゴ=オニカサゴ」という認識が使われている。
S君は間違ってはいなかった。
そもそも「標準和名」というものは、明治以降の近代になって整理され始めたものだ。
ネット通販もクール便もなかった時代、いつも取引のあるコミュニティの中で通じていれば、名前の問題はなかったのだろう。
実物と図鑑をにらめっこするほうが、むしろ少し特殊なのかもしれないし、
「ところ変われば……」で、地域ごとに名前や価値が変わっているほうが、面白い気もする。まぁ、最終的には、学名で区別すれば被ることはないし。
江戸時代に書かれた『魚鑑』には「かさご」の項があり、
「俗に、あんぽんたんと言う」
とある。
カサゴのことをアンポンタンと呼ぶ地域は、今もあるのだろうか。
「アンポンタン大量発生」
「アンポンタンの煮付け」
なんて書いてあったら、ちょっとかわいらしい。
2026年1月26日月曜日
『瞬間はいつだ!・アオリイカの交接|水中映像(伊豆)』
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↑クリックでyoutube版視聴 【アオリイカ交接の詳細情報・サンプル動画はこちら】▶アオリイカの交接・詳細ページ |
交接の瞬間を映像に捉えるのは、なかなか難しい。
産卵のように、一点集中で「ここ!」というのではなく、どのタイミングで、どこでするかはわからない。とはいえ、遠く離れた場所なのではなく、産卵する場所のすぐ周辺ではある。
「ちょっと産卵小休止」的なペアを見ていると、サッっと交接するのが見られる、時間にして、わずか1秒か2秒ほどの早業だ。
第1腕をVの字に開いて震わせて「交接しますよ」みたいな合図を送るオスもいるけど、その合図も1秒か2秒。
合図をせずに急接近して交接する場合もあり、というかVの字が合図かどうかもわからないけど、まぁ、いずれにしろ交接は瞬間だ。
産卵シーンに出会いたいダイバーにとって、何ペアいるのか数えられないくらいの猛烈産卵モードは「大当たり」なのだけど、交接を撮影しようとなるとカオスだ。
カメラを向けていないペアが交接したのが目に入り、「そっちかぁ」と思って気を抜くと、今度はカメラを向けてた方が交接。となることもあり、結局うまくいかないことが多い。
贅沢なことではるけど、2ペアくらいの産卵がうまくいく感じだ。
けど、沢山いると、それはそれで嬉しい…
2026年1月21日水曜日
『アオリイカ・産卵のペアダンス|水中映像(伊豆)』
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【粗朶漁礁・アオリイカの産卵の詳細情報とサンプル動画はこちら】
https://www.azarasi.jp/details/aoriika-sanran.html
海中で見るアオリイカの産卵というのは、それはそれは美しい。
瞬時に模様を変えることのできる体と魔法のように動く腕、波打つ半透明の鰭は…、もう芸術品だ。
それを、手を伸ばせば触れられるよな距離で見られるのだから、それだけでもダイバーになった甲斐があるというものだ。
アオリイカが産卵するのは、海藻の根元付近であったり、植物のように枝分かれしたソフトコーラルであったりするのだけど、大概、特に伊豆半島のダイバーが見るのは、水深10メートルから15メートルくらいの浅い海に設置された「粗朶(そだ)魚礁」という木の枝を束ねて海に沈めた天然素材の魚礁だ。
年によって増減はあるものの、アオリイカは粗朶漁礁に産卵にやって来る。
同じ場所に設置されるのを憶えているという訳ではない。なぜなら、彼らの寿命は1年で、産卵期を終えると死んでしまうからだ。
なので、「前に産卵したところ」を憶えているはずもない。
それでも彼らがやってくる"粗朶漁礁"というのは凄いものだなと思って色々調べてみると、結構大変なことになった。
1,000年以上前に編さんされた書物(の400年前の復刻版)のデジタルアーカイブで、楚とか朶とか罧とかの文字を探し、膨大なページをめくっていると、もはや海の生物のことを調べているとは思えなくなる。けど、「ほら、あったぞ!書いてある!!」となったときの掘り当てた感が楽しいのかも。
自分の仮説的なのは書かないようにしているのだけど、今回はせっかく調べたので載せてみた。読んで面白いと思ってくれる人がいるかどうかは疑問だけど、まぁ本編読んでみてやってください。
1,000年後に読む人がいるという本も凄いけど、昨年出版された「日本のイカ・タコ」(平凡社・土屋光太郎、阿部秀樹著)も凄い。噂には聞いていた3タイプのアオリイカもちゃんと載っていて、「あぁなるほど、そういうことだったのか」と、思うところが多い。
何より、人づてに聞いた噂話。から、ちゃんと図鑑に載っている本当の話。として格上げされるので安心感がある。
また、カンテンダコのページに自分の写真が載っているのが凄い。それも撮影者の名前付きで!
図鑑に載る写真を撮る人は、いったいどんな人なのだろうと思っていたけど、自分が加わるとは思ってもみなかった。
写真を図鑑に使うと言われてから17年も過ぎての出版に感心しきりだったけど、1,000年前の書物も読めるし、なんかこう「本」というものは時間の流れが違うのかな。と思ったりする。
2026年1月17日土曜日
『嘘をつく幼魚・ミナミハタタテダイ|水中映像(伊豆)』
小さいながらも三角形の体つきで尖った黄色い口、そして鮮やかなナナメ縞模様は、伊豆半島の海藻の茂る海底では不釣り合いに目立ってた。「おお、これは普通見かけない奴だぞ」と、即座に直感するフォルムだ。
人間のダイバーには、目立つ縞模様は、動物の世界では分断色と呼ばれ、体の輪郭を不鮮明にする効果があるという。魚の眼は人間の様なフルカラーでは無いからだろうなと思って調べてみると、どうもそう単純なものではないらしい。
チョウチョウウオ科の場合、視覚は白黒ではないらしい。黄色や白のコントラストが強く見えて、赤はほとんど見えてないのだとか。確かに、チョウチョウウオ科は赤系よりも黄色が多いのはそのせいか。仲間同士を確認するための配色ではあるのかな。
このあたりでNo1の肉食魚と言えばヒラメだろうと思ってヒラメを調べると、青や緑に特化した視覚であるらしい。薄暗い海底は赤という色が黒ずんで赤ではなくなるので、赤を見るための能力を削って、その分を青と緑に注いでいるということだ。そして、動いているものにとにかく反応するというハンターらしい。
試しに、簡単ではあるけどミナミハタタテダイの画像を青緑にしてみると…
もしかして、上昇することなく海底スレスレを泳いでいたのは、防衛の為なのかもしれない。
本当に海の中は一期一会だと感じさせる魚でもある。
2026年1月10日土曜日
『空気のような魚・オオスジイシモチ|水中映像(伊豆)』
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2026年1月5日月曜日
『怪我をした魚たち・魚の再生能力|水中映像(伊豆)』
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かっこよく言えば、ストーリーを感じたから、とでもなるだろうか。























