![]() |
| ↑クリックでyoutube版視聴 |
2026年6月13日土曜日
『星を見上げる魚・メガネウオ』水中映像(伊豆)
2026年6月5日金曜日
『Smells Like Roast chicken・クリイロカメガイ』水中映像(伊豆)
![]() |
https://www.azarasi.jp/details/kuriirokamegai.html
映像のコメント欄に、英語で「飛んで逃げるチキンに見える」という書き込みがあった。
なるほど、そういわれて見ると鳥の丸焼きが飛んでいるように見える。
いや、ほぼ鳥の丸焼きだ。
クリイロカメガイを撮影したのはクリスマスに近い12月18日の大瀬崎。
鳥の丸焼きの季節でもあり、浮遊生物の時期でもある。
もしかしたら「海にチキンを探しに行こうっ!」とか、流行るのではないだろうか。
そんなことになったら、あふれる浮遊生物の中から10ミリも無いチキンを探すことになるかもしれない。
これは大変だ。
きっと、他の生物も見えず、チキンもおらず、ということになるだろう。
潜る前は、除夜の鐘のように、なるべく煩悩を消し去るに限る。
もしかしたらこれも「解脱ダイブ」とか言って流行るかもしれない。
Smells Like Roast chicken
2026年5月26日火曜日
『ヒラメキを待つ・クダクラゲ』水中映像(伊豆)
![]() |
| ↑クリックでyoutube版視聴 |
【クダクラゲの詳細情報・サンプル映像はこちら】
https://www.azarasi.jp/details/kudakurage.html
海の中には、実に不思議な生物がたくさんいる。
そして時には、そんな“不思議生物たち”が、まるで団体旅行のように一斉に現れることがある。
潮流や風の影響なのだろう。
普段は外洋の、やや深い場所に棲んでいるはずの方々が、ふらりと浅瀬へやってくる。
そんな海に出会えたら、もう完全に“当たり”だ。
「こりゃぁ、ヤベェぞぉ〜!」と興奮しながら、夢中で撮影しまくる。
もっとも、大概の場合、それが何なのかは分からないまま撮っている。
とりあえず、種類や名前は後回し。
気になった物体は片っ端から撮影。
同じものを何度撮っているかなんて考えない。
浅瀬であることをいいことに、長時間かけて撮影していると、後日、本当に「ヤベェ」状態がやってくる。
――撮ったものが、何なのか分からないのである。
クラゲやサルパの仲間は、魚類のように豊富な資料があるわけではない。
そのため、いわゆる「沼」にハマる。
散々調べて諦め、しばらくしてまた調べ直し、
「あれ……この資料、前にも読んだな……」
みたいなことを延々と繰り返す。
本当にわからなければ一旦諦めて放置するのだけれど、ある時ふっと、「あれ? そういえば、あの分からなかったやつって……」
という、ヒントのようなヒラメきが降ってくることがある。
知っていることを思い出すわけではなく、ヒント的なものが突然に来るのは何故なのか、自分でもよく分からない。
しかも、調べている時ではなく、全然別のことをしている時にヒラメくことが多い。
実に不思議な話だけれど、割とよくある。
だから最近では、無理をして答えを探し回るより、諦めて置いとくらいでもいいのかなぁ……などと思ったりもする。
2026年5月18日月曜日
『14年の沈黙・ヒメイカの交接|水中映像(伊豆)』
![]() |
【ヒメイカ交接の詳細情報・サンプル動画はこちら】 https://www.azarasi.jp/details/himeika-kousetu.html
|
ヒメイカが向かい合って交接し、それもダイバーの手のひらにくっついたまま行われる――。
そんな奇跡のような場面を撮影したのは、もう14年も前、2012年のことだ。
まとめずに、放置された、いわゆる“塩漬け映像”である。
実は、この時にヒメイカがとまった手は、体験ダイビングの参加者の手だ。
水深4〜5mほどの砂地で遊んでいると、ふわ〜っと漂ってきた小さなヒメイカ――恐らく、交接したまま漂っていたのだろう。
それが、体験ダイバー君が思わず差し出した手にぴたりと付着し、そのまま交接を続けたのである。
突然の出来事に、かなり不意を突かれたことは間違いない。
映像には、「これはすごいなー……」というような、思わず漏れた私の声も記録されている。
一方、体験ダイバー君のほうは、何が起きているのか理解できていなかったらしい。
「何か生き物が手に付いた」ということまではわかったものの、それが何なのかはわからず。
ただ、私の様子が尋常ではなかったため、親指固めをされたままフリーズしていたらしい(笑)。
後に本人は、
「何かわからなかったけど、“凄いらしい”オーラが大西さんから出ていた」と、笑いながら話していた。
彼はかなり落ち着いた優秀な体験ダイバーだったので、もっと追跡して撮影を続けることもできたかもしれなかったけれど、その時はしなかった。
「また、そのうち撮れるだろう」と思っていたからだ。
しかし、それから14年。
まだ一度も、ヒメイカの交接シーンに再会できていない。
この映像が長く“塩漬け映像”になっていたのには、もう一つ理由がある。
近年、ヒメイカ類に新種の ツノヒメイカ が加わったことで、それまで「ヒメイカ」としてまとめていた映像を見返す必要が出てきたのだ。
確認してみると、なんと――「ヒメイカ」だと思っていた映像は、ほとんどがツノヒメイカっぽい、という衝撃が走る。
つまり、“本当のヒメイカ”の映像は、この交接シーンだけになってしまった。
ヒメイカだと思っていた生物が、全部ツノヒメイカになったことで、残されたヒメイカ映像を14年目にしてまとめる、ということになった。
……というより、そうなってしまった。
そんなことをしていると、ふと目の前に、またヒメイカの交接が現れそうな気がする。
そんな期待を、少なからず抱いている。
2026年4月30日木曜日
『深海のオーパーツ・ネジレカラマツ|水中映像(伊豆)』
![]() |
↑クリックでyoutube版視聴 【ネジレカラマツ、ムチカラマツの詳細情報・サンプル動画はこちら】 |
そう思って調べてみると、関連する研究論文はいくつか見つかる。
「螺旋構造が水流の抵抗を分散する」といった説明が多く、なるほど、とは思う。
けれど、激しい流れが螺旋に当たって、なぜそれで“分散される”のか。
どうにも腑に落ちない、どこかモヤモヤした感覚が残っていた。
そんなあるとき、ふと何年も前の記憶がよみがえった。
自宅前で電線工事が行われていたときのことだ。
高所作業車に乗った作業員が、電線にゆるい螺旋状のケーブルのようなものを取り付けていた。
あんまりにも緩いので不思議に思い、地上にいた監督らしき人に「あのネジネジは何すか?」と尋ねると、「あれを付けておくと、強風が吹いても切れにくくなるんですよ」と教えてくれた。
――ネジレカラマツの螺旋と、あの電線のネジネジ。
狙ってる効果、一緒じゃない??
そう思って調べてみると、一本の電線は、微風でも強風でも意外なほど振動しやすく、それが繰り返されることで、最終的には根元が疲労して断線してしまうのだという。
ダイビング中に長い棒を勢いよく振ると、「ブルブルブルッ」と震える。
あの現象と同じだ。
ところが、その1本の電線に沿わせて螺旋状の部材を取り付けると、風による振動が抑えられ、断線しにくくなるらしい。
この螺旋の効果は、およそ70年前にイギリスで考案された技術で、巨大な煙突が風で振動し、疲労がたまって折れてしまうという現象をを防ぐためのものだったという。
一方、ネジレカラマツの祖先は、3億年から数千万年前には現れていたとされるので、同じ原理だとすれば、ネジレカラマツの方がずいぶんと先取りしていたことになる。
あぁ、これでスッキリ
かと思いきや、海の中を見渡すと、“ムチ”カラマツは“まっすぐ”な一本の姿をしている。
しかも、むしろネジレカラマツより数が多い。
一本の形にも、それはそれで効率がある――と説明されるが、
正直なところ、まだ納得しきれていない。
激しい流れの中では、完全に横にしなることで力を逃がしているのだろうか。
そういえば、釣り竿は折れにくいな。
――まあ、そのうちまた、何かひらめくかもしれない。
2026年4月24日金曜日
『漬け置かれる生物たち・ウスバハギ若魚|水中映像(伊豆)』
![]() |
| ↑クリックでyoutube版視聴 |
https://www.azarasi.jp/details/usubahagi-yg.html
晴れた日の水面スレスレで、明るすぎてファインダーもよく見えず、「あれ?どこいった??」というくらいなもので、模様の変化なんて気づくはずもなく、その日たくさんいたソウシハギの一部、という感じだった。
撮影した映像は、「撮れてたかな?」くらいだけチラ見して、日付ごとのフォルダに入れる。
しばらくすると、ちゃんと見て種類分けして、「仮倉庫」と呼んでいるフォルダに移動させる。
仮倉庫は、まだ整理されていない生物たちがウゴめいている場所で、
以前の映像と組み合わせたり、新しく編集されたりしたものだけが「分類リスト」に昇格して、ようやく整理された状態になる。
今回の若いウスバハギも、種類分けのときに「あぁなんか違うな」と感じて、「ウスバハギ?」とハテナ付きで仮倉庫送りしたものだった。
それを思い出したのは、ウスバハギ成魚のページを整理していたとき。
「あぁそういえば“ウスバハギ?”ってあったな」と見返してみると、あまりにも成魚と違う。
本当にウスバハギなのか?と疑いながら何度も見ているうちに――
「あれ、この模様、浮き出てるな」
となったやつだ。
仮倉庫にはかなりの数の生物が溜まっていて、もう何がいるのかよくわからないくらいだ。
ただ、どうも不思議なことに、撮ってすぐ調べるより、しばらく放置してから見直した方が、こういう違和感や発見には気づきやすい気がする。
そう、その方がいいんだ。
現状のペースが急に上がることなんてまずないし、だったらこのやり方にも意味があるんだ!と、そう思うことにする。
もしかして、これが沼というやつなのか……?
2026年4月17日金曜日
『未成年地元詐欺・マアジ|水中映像(伊豆)』
![]() |
↑クリックでyoutube版 【マアジの詳細情報とサンプル映像のページはこちら】 |
マアジは、魚の定番だ。
鮮魚店の店先にはいつでも並び、海の中の絵を描けば、誰もが“マアジ的な魚の群れ”を思い浮かべるだろう。
しかし意外なことに、実際の海の中で出会う機会は、そう多くはない。
秋の気配すら感じられない、猛暑の9月。
堤防の先端でメアジの機関銃のような突進を浴びているとき、ふと視界の端に、消波ブロックの表面をゆったりと泳ぐマアジの群れがいた。
そのときは、猛スピードでトリッキーな動きをするのもマアジだと思っていたので、
居なくなってしまいそうな、動きの激しい方に優先順位がついて、穏やかに泳ぐマアジたちは、その後撮れるだろ的な「その次か、またその次」という扱いになった。
この“まったりした地元感”には、注意が必要だ。
「ずーっと、いつでも居ますよ」とでも言いたげな空気をまとったその姿は、いわば“地元詐欺”。
その油断を突かれて、“録画ボタンを押さない”という被害に、何度も遭いがちだ。
彼らは、決して“ずっと居る魚”ではない。
アジの干物、アジフライ、唐揚げ、塩焼き、刺身、なめろう、そしてサンガ焼き――。
あまりにも当たり前に食卓に並ぶその存在が彼らの手口である。
保冷技術と輸送網を発達させた人類も、ある意味共犯だ。
日本人に「当たり前」を刷り込むのは、縄文時代から周到に練られてきた壮大な計画らしいが、
マアジは1年でおよそ18センチ、2年で24センチ前後となって性成熟に達するとされているので、映像に映っている実行犯のマアジ達は、1歳未満の未成熟だ。
しかたがない、許してやる。







