4月16日
赤沢
晴れ
気温26.2度
西南西の風6m
水温14~15度
透視度3~7m
先週末から今週初めに満開になったソメイヨシノは見事な桜吹雪を演じてくれてる。
今日は風が強かったのでとても見事だ。富戸駅の桜の木も見事な桜吹雪で、到着のお客様を待つまでの間中、いきものがかりのSAKURAが頭の中を回ってた。
海は透視度がとても落ちてる。いわゆる「春濁り」という奴だ。
水温が高まり始めて、活性が上がってきているのだろう。海には悪い事じゃぁない。
「見えない」というのはダイバーにとってストレスではあるのだけど、大自然を相手にしているんだから、それもひっくるめて楽しまないと嘘になる。
世界で一番生物が豊富だと言われている日本の伊豆半島が、夏へと向けて生命を爆発させるためのエネルギーをためている瞬間なんだ!と思えば、そのほうが魅力的にさえ思えてくる。 「彼女のどこが好きですか?」と聞かれたら「全てです」と、少なくとも僕はそう即答しなくてはいけないんだと思ってる。
彼女に好かれてるかどうかは、別問題だけど。
目を凝らすと、植物プランクトンみたいなのや、多分魚だろうなとしか思えない位小さな稚魚の群れが漂っているのが見える。
大きめのはなんだろう?と思ったら桜の花びらだった。気付いてみればそこらじゅうに桜の花びらが舞ってて、桜吹雪になってた。
赤沢の周りに目立つ桜の木なんてないし、流れて込んでる川も近くにはないのだけど、やっぱりつながってるんだなぁ、と思う。
遠くまでは見えないので、割と下を向きながら泳ぎ進むと、お客様の一人がなにやら持ってきた。
なんだこれ?うーむ、ウミウシだろ、背中に貝がついてるね。
ダイバーに人気の「ウミウシ」は元々は巻貝だ。 巻貝は、その堅い貝の中に閉じこもることで身を守ることができるのだけど、自分の栄養で貝を大きくしなくちゃいけない上に、重い貝を背負って移動しなくちゃいけない。ウミウシは思い切って貝を捨てて身軽になることを選んだ。貝が貝を捨てるっていうんだから、そりゃぁ当時の巻貝界は大騒ぎだったろう。今でもその中間みたいに貝が名残ってる奴もいるんだ。
…と思ってあらためてウミウシ図鑑を見ると、このスカシガイは「貝」だという。 なに、動きはまったくウミウシっぽかったし、貝ったって背中に申し訳くらいにしかないじゃん。
それによくよく見たらミスガイはウミウシの図鑑に載ってるよ。ミスガイの貝なんてメチャクチャ立派に巻貝じゃない。名前にガイって付くしさ。貝じゃないのか? わからんなぁ。
最近港内でよく見かけるクロウシノシタ。
料理で有名な"舌平目"なんかもこの類。
見事にへんてこな口をしているので、面白いなと思う魚なんだけど、前はちょいと遠めの砂地で見かけていたのでわざわざ見に行く事は少なかった魚。港内でじっくり見られるとうれしいな。
手前の目もとにあるフサフサの所が口。うーむ、どうもわかりにくいな。どうしてこんな口になっちゃったんだろう?という口なんだけど、裏を見ないとよくわからないんだなぁ…
あ、また貝だ。
ベニシボリと螺旋状の卵。
繊細で獲っても綺麗な貝だねーなんて言うけど、分類上、頭楯目ってことはミスガイと一緒でウミウシなのかな?でもウミウシ図鑑には載ってないね。
わからん…
今日はナイトダイブをするので、夜になるまでの間、海岸の森を散策。
天気がよくって気持ちいい!
夜の肴に野草を捜してみた。
写真は「ハリギリ」。すっごいトゲに気を付けながら、若芽を摘む。天ぷらにするとほろ苦くて美味いんだなぁ。
ナイトへGO!
見事に晴れた夜空で、13夜の丸い月が海の中からも見られた。
鏡の様に静かな海面だったら丸く見えたのかなぁ、魚ごしの丸い月の写真なんて、撮ってみたいな。
ミミイカ。かな。
案の定うまくは撮れない(笑)
ほらほらっ見て!って大喜びして近寄ってきたお客様。暗くて顔なんて見えないけど、そういうのはわかるもんだね。手元にはキタマクラというフグの子供。寝起きにビックリしてパンパンに膨らんだんだね、やっぱりフグなんだ。
しかしまんまる!なんて可愛らしい姿なんだろう。北枕、なんて縁起の悪い名前が可哀想だな。
でもフグはフグだ。内臓や皮には猛毒のテトロドトキシンがある。もちろん素人が食べたら死ぬ。
磯釣りで釣れてしまう魚NO1の魚でもあるから、キタマクラという縁起の悪い名前を付けることで食べない様にしたんだろうな。食べたら北枕になるのかな、なんて想像しやすいもんね。
それでも肉には毒が無いのだそうで、食べる地域もあるらしい。
「超最高に美味しいんですよ!」と、さかな君が言ってたのを思い出した。
人間て凄いな。
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