2012年7月16日月曜日

連休のデザートはコーヒーとクレープ。


2012年7月16日
川奈
晴れ
気温32.7度
西南西の風6m
水温20~21度
透視度7~12m


連休は、少々南西の風が強かったのもあって、富戸と川奈攻め。
個々の所、表層22度ほどと暖かかった水温だけど、実は14日は冷たくて深場で17度、表層19度だった。




 暖かかったせいか?何の気なしにクマノミのペアーをチェックしたら、もう卵を産んでた。
ピカピカの産みたて的卵。
「あー、夏が来たなぁ」と感じる。のだけどこの日はやっぱり冷たかった…
クマノミも予想外か。


クロアナゴ。かわいい。
実は獲物に噛みつくともの凄いコークスクリュー攻撃をする優秀なハンターだ。
昔、テレビ番組でクロアナゴが噛みついたらどうなるかという実験をしたことがあった。
僕が餌を持ってる役だったのだけど、後で「どんな感じでしたか?」と聞かれて、「洗濯機に手を突っ込んでる様な感じだった」と答えた事があったっけ。
今だとそんな答えは危険だってんでNGになりそうだなぁ。

15日は2度ほどUPして暖かい海に戻っていたのだけど、少し濁った感じ。
でもボートの方の深場はスッパーンと抜けていて素晴らしかったなぁ。
あんまり富戸のボートって行かなかったりするのだけど、マエカド好きだな、巨大なトサカ群と白い砂がいい感じの富戸ブルーの世界。



今日は川奈へ。
七夕用の竹に産んでいたアオリイカ達は、まだまだ産卵モード。
ちょっとね、透視度はいまいちだったけど、それもまた幻想的ってことで、ね。


ベニキヌヅツミ、綺麗だなぁ。


 かなりマッタリと川奈の砂地を散策中、空き缶を見つけたので、「中に誰か入ってないかしら」と覗こうと思ったら…
 ??
なんかくっ付いてる。

これはクレープウミウシという奴らしい。
クレープか、それもコーヒーの缶に。

連休の最後の最後にコーヒーとクレープだなんて、デザートだなこりゃ。
なかなかいいフィニッシュでございました。
 

2012年7月9日月曜日

七夕SHOOTING STAR



2012年7月7日 川奈
晴れ
気温27.7度
西南西の風7m
水温22~23度
透視度8~12m

七夕である。
川奈では、水中に竹を設置して願い事を書いた短冊を飾ろうと言うイベントあったのだけど、今年は短冊の飾りは行われなかった。アオリイカが卵を産みまくっているからだ。

富戸や海洋公園、赤沢にもアオリイカの産卵床は設置されているのだけど、今年はどうも今イチで、アオリイカの姿をみることすら少ない。
ところが、なぜか川奈では5月の設置当初からバリバリの産卵モードで、さらに七夕用の竹を設置したら、設置作業している最中から竹に産みまくりだったということ。


産み付けられた卵に悪いんじゃない?ということで、ダイバーが短冊をかけるのはやめになった。
今年の水中七夕はアオリイカ専用。
この願い事は来月には海に旅立つ。




スウェーデンの男子が体験ダイビングに訪れた。
スウェーデン語は、「IKEA」しか知らない…





水中に潜る事に慣れてきた彼と浅瀬を散策していると、ある生物を見つけた。
地味なので、普通は体験ダイビングでは紹介しない生物なのだけど、「あ、そうだ、今日は七夕だ!」と思い出し、紹介したのは「SHOOTING STAR」






 ヒトデは英語で「STARFISH」と言う。
5本の足を星に見た立てるんだろう。なかなか洒落てる。
「○○ヒトデ」じゃぁ洒落っ気もないけど、このヒトデの名前は「チャマダラホウキボシ」
そう、ほうき星。流れ星だね・・・


チャマダラホウキボシは普通の5本足のヒトデの形をしているんだけど、あるとき1本が外れる。
写真は1本が外れた4本足のチャマダラホウキボシ。
 




 外れた1本からは、なんと本体及び4本の足が再生して元の形に戻る事ができるんだ。
1本からもとに戻る途中の、小さな4本足が再生している状態が「SHOOTING STAR」なのね。
ホウキボシって名前は、この段階の様子を見たててだろう、なかなか洒落っ気ありな名前だ。

再生途中の状態なので、綺麗に流れ星状態になっているチャマダラホウキボシに出会えるのはなかなか難しい。
今日は七夕だからね、特別だ。
 





2012年6月11日月曜日

金の群れ


2012年6月11日
伊豆半島赤沢
曇り時々晴れ
気温21.4度
北北東の風2m
水温20.5度(表層)
透視度8m前後(表層)

週末は少々ウネリがあったのだけど、今日はどの海も穏やかだ。
透視度は徐々に回復傾向。水温は表層でハッキリと20度を超える温度になっていた。



赤沢のアオリイカの産卵床。まだアオリイカは来てない、卵も産み付けられていないので、少し寂しい感じがする。
代わりに、と言ってはなんだけど、キンメモドキの群れがビーチの斜面で見られる。
クロホシイシモチやネンブツダイは沢山いるのだけど、彼らとは明らかに違って群れの密度が高い。
近寄ると少しバラけてしまうのだけど、遠くから見ると本当に金色の雲の様に見える。
写真を撮るなら、1本まるまるここで良いんじゃないかな?と思うくらい綺麗だ。
日差しがある日なら、下から煽った逆光カットなんか、いいんじゃないかな?

ビーチの堤防を回ったところにいるのだけど、いつも普通にいるのかというと、そういう訳でもない。
今年はなんか、ここが気にいったんだろう、最初は100匹程度の小さな群れが、桁が増えて雲みたいになった。
もっと増えるかな?
ちょっと楽しみ。


2012年6月4日月曜日

ウッドデッキ製作委員会。


2012年6月3日
伊豆半島赤沢
晴れ
気温23.3度
東南東の風2m
水温20.5度(表層)
18.5度(中層)
透視度8m(表層)
15m~(中層)


通り過ぎた低気圧の影響で朝はかなりウネリが入っていた。
昼過ぎにはかなり落ちてきたのだけど、台風3号も来ていることだし、穏やかに潜れるのは明日までだろう。
台風のコースにもよるのだけど、季節がら、残っていたワカメや、モクなどの冬から春の海藻が一掃されて、夏の海に変わる嵐になるのかもしれない。
沈めたアオリイカの産卵床も、もしかしたら見事に吹き飛ばされてしまうのかもしれないけど、まぁ飛ばされたらまた設置すればいいんじゃないかな?
嵐にはかなわない。

堤防の沖を泳いでいたら、随分とたくさんのオキタナゴの子供の群れに出会った。
2週間ほど東北に旅をしていたもので、目の前の海をジッと見る事ができなかったのだけど、こんなにオキタナゴの子供が多いとは思わなかった。
昨年はオキタナゴの出産シーンをビデオで撮って、映像はテレビ番組にも放送された。「よし、今年もっ!と思ってはいたのだけど、もしかしたら撮りにがしてしまたかもしれない。。。

これは昨年5月2日の映像。



赤沢は何事にも「周辺より遅い」というジンクスがあるので、もしかしたら。とは思うのだけど。
周りに親の姿が見えなかったし、やっぱ撮り逃がした感が大きいかなぁ…


何年も前から思っていたウッドデッキの製作を開始!
トラックを借りて木材を買い出し、白の防腐塗料を塗って準簿にとりかかる。



と、カッコいい事言うものの、実は結構大変だ。
木材を並べるだけで、すでに腰が痛い。
屋根を作るように設計もしているし、 これを組み立てるなんて、結構途方もない
2人じゃ三本の柱立てながら固定作業なんて出来ないんじゃないか説がムンムン…
さて、どうしましょ。

 ということで、「ウッドデッキ製作イベント」をしようかと思います。

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6月23日(土)
「ウッドデッキの製作」をお手伝いしおてくれる方募集!
交通費は自費でお願いします。製作後の一杯お酒は無料放出。Ber.Mieko OPEN!!
潜るイベントではありませぬ。
「よし、アクアティック・プロのウッドデッキを作るの手伝ってやろうじゃねえか!」
という心意気の方に是非!
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翌日24日(日)にダイブする方は、2ビーチ9.500円で承ります。
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あ、そういえば、前回のブログで、「サラサエビは人間の手も掃除しますよ」と書いたのだけど、こんな感じ。
アップしておきました。



  

2012年6月1日金曜日

温度計を修正で+0.4度

鏡?いえいえ、仲良く2匹のマツカサウオの子供。もしかしてお互いに自分だと思ってるかな?

2012年6月1日
伊豆半島赤沢
晴れ
気温23.9度
南東の風2m
水温20.2度(表層)
17度台(深場)
透視度8~12m(表層)
20m(深場)

水面間際の水温は20度を超えた。
先週まで海洋調査で東北に行っていたのだけど、水温は8度だった。8度はかなり冷たい。
知床の流氷の下に潜るのなら、マイナスの水温に備えて色々と着こんだりと装備してゆくのだけど、8度と言うのは微妙に中途半端で装備が緩むのかもしれない。
同じ1時間でも流氷の方が寒くなかった様な気がするのだけど、気合いの入れ方なのだろうか?それともオッサンになったんだろうか?…
  水温8度から比べれば、伊豆の20度なんてお湯?とまでは行かないけど、まったくストレスなく気持ちいい。


そういえば自分のダイブコンピューターに表示される温度が、実際の温度とどれくらいの違いがあるのだろうと思って調べてみた。
ダイブコンピューターの温度計というのは、説明書に「±2度の誤差がある」とキッパリ書いてある。「同じメーカーの同じ機種でも、最大4度の差が出て普通でございます」。ってことだから、メーカー自身もほとんどオモチャだって認めている様なもんだ。
いつも潜りながら、「本当は何度なんだろう?」って思ってたのでいい機会。今回の調査用の温度計で計り比べさせて頂いた。
バケツに水を入れて、ダイブコンピューターを漬ける。コンピューターの温度計はアホみたいに反応が遅いのでシッカリ漬け、温度が安定した所で調査用の棒状温度計で計ってみる。
棒状温度計は海洋調査で使用するものなので実際の温度に近い。本当は更に、「基準」と呼ばれる親分みたいな温度計があって、調査に使われる棒状君達は、基準親分との誤差を修正してデータ化される、いわゆるキャリブレーションと言うのをする。
  調査のキャリブレーションは0.01度の違いを読んでいくのだけど、僕のコンピューターは、所詮0.1度単位までしか表示しないので、基準親分にはお世話にならなかった。

で、誤差はというと・・・
-0.4度。
「実際の温度より0.4度低く表示される」という結果になった。
まぁいい感じじゃないかな?レジャーのダイビングなら、そのまま読んでも問題ないくらいでしょう。キャリブレーション完了。
ちなみに、今日の水温は修正した温度です。



さてさて伊豆の海。
透視度はなんとなく白っぽい感じだけど、色合い的には青いので良しだろう。悪くない。
深い方へ行くと、見事に綺麗な水に出くわす事がある、水深20m程度から下、赤沢のボートポイントで言うと0番から1番の間あたりが今日の境目だった。
先週の川奈でも15m以深はスキっと綺麗で冷たい水だったので、伊東の沖ではそんな水がウロウロしているんだろう。
 綺麗な水に長時間突っ込んでないので、正確な水温は分からないのだけど、恐らく17度台で透視度は20m超え。
冷たくても抜群に綺麗な方がいいか、多少濁ってても暖かいほうがいいか。なかなか悩みどころ。
僕は放っておくと冷たい方に行きますんで、「冷たいのイヤ!」という方は言っておいてくださいね。




カワハギがサラサエビに掃除される所を少し眺めた。
魚が掃除されるシーンというのは結構見かけるのだけど、見かけすぎるからか、わざわざ映像に撮る事ってなかなかなかったりする。
 考えてみれば、海の中に、「クリーニング屋」の看板があるわけでもなく、噂が口コミで広がるわけでもないのに、“何でそこに行けばその生物が掃除をしてくれるのか”を知ってるというのはもの凄い謎だ。
「掃除をしてくれるから食べない」なんて簡単に言うけど、そんな簡単じゃぁないだろうな。

と、思ってジッと見てしまう。

ちなみにこのサラサエビは、人間の手も掃除してくれる。
結構チクチクして刺激的だ。
カワハギが時々「ピクッ」と動くのは、「痛っ」ということだろう。





2012年5月21日月曜日

凪の土日


5月19、20は赤沢と川奈へ
水温は19.3度と変わらず高め、川奈のボートポイントでは水深10m以深で17度台だったけど、そのぶんもの凄く透視度は良かった。



赤沢ではスナビクニン狙いのゲストがいらしたので、浅瀬のワカメのメカブを覗きまくり。
波が無かったので浅瀬のメカブを覗くにはちょうど良かった。
なかなかジッとしてくれるスナビクニン君に出会えなくて苦労してしまったのだけど、うまいこと落ち着いた子に出会えた。めでたし。



堤防裏ではクロホシイシモチ、ネンブツダイに混ざって模様のないテンジクダイ科が…
どうもスカシテンジクダイのようだ。
スカシテンジクダイと言うと沖縄の海を思い出してしまうのだけど、伊豆にもいるんだねぇ。


川奈の鵜島ポイントの砂地はかなり気持ちがいい。
浮遊感抜群だ。



鵜島の根はプチドロップオフになっていて冒険感もある。
裂け目がたくさんあるので、覗きこむと意外な発見があるところも面白いな。

このマツカサウオの大人は、ずーっとここに棲んでいるらしい。
子共の頃の黄金の体と違って、少々地味な黄色になっていまうのだけど、スケルトン感が出て来るところが見どころだ。
マツカサウオは下顎のところに発光器があるのだけど、今まで発光を見た事は無い。
この岩の隙間はとても狭くて長いので、遮光布で覆って覗いたら発光している様子が見られるような気がした。


2012年5月11日金曜日

江戸への道(1)


2012年5月11日
伊豆半島赤沢
晴れ
気温20.5℃
東南東の風2m
水温19.3℃
透視度8~12m

ここ3日間、東伊豆は見事な凪。水温は相変わらず19度台と高く。透視度は今一歩スッキリとはしていないけど、とりたてて悪くもない。十分に見える。
可愛いクマノミでも見れば、気分は夏の様だ。



さて、今回は歴史ロマンあふれるお話。

漁業で潜ると、ダイビングポイントではない海に潜る事が多い。
伊東市赤沢というところは、そもそも小さな面積の集落だ。それでいて山奥に向かって長く伸びている地域なので、海岸に接しているのはせいぜい2km程度。隣の八幡野や富戸に比べれば驚くほどに狭い範囲だ。
その、狭い範囲だ。と思う海の水深1mから20m程度までの帯で海岸線を全て潜り、海底を見つめて漁業をすることになる。

1年の6分の1は赤沢の浅海を漁業で潜っているのだから、殆ど全てを知っているのではないかと思われる方もいるかもしれない。自分でも、結構憶えているとは思うようになって来るのだけど、なかなかどうして、そんなに海は狭いもんじゃない。

海の中は陸と違い、何キロも先が見える訳ではない。せいぜい10m、良く見えて25mほどだ。それに、貝類を採る漁業なので、結構下を見ているし。
綺麗に折り目正しくジグザグして全ての海底を見ているという訳ではないので、予想外の風景に出会ったり、面白い物を見つけたりする時が結構ある。

写真は3年ほど前に見つけた物体。
お酒の升のような形をしていて、一辺は1.5m位ある大きな物だ。
波打ち際から転石が沖へと続き、砂地に変わる境目の所にたたずんでいたのだけど、貝を採る目的で潜るのだから、砂っぽいこの辺りには貝がいないだろうと思って、僕はこの辺りをカットして泳いでいたんだろう、こんな大きな物なのに、まったく気付かなかった。

あきらか人の手によって作られた物だ。
これが何なのかを知りたくて、デジカメで写真を撮って船長に見せたところ、「そんな物あるのも知らなかった」と言う。そして、海女さんであった船長の奥さんは、「あるのは知ってたけど、漁礁かなと思ってた、これ何なの」だそうだ。
僕は潜水調査の仕事もしているので、いくらか漁礁のイメージと言うのは持っているのだけど、こんな形は人工漁礁じゃぁないだろう。
何で出来ているのだろうと思って、少し削ってみたのだけど、コンクリートではなく、ひと固まりの石から削り出されているようだ。わざわざ天然の石を切りだして升の形に整え、海に漁礁として沈めるなんて話は聞いた事が無い。


良く見てみると、側面にはノミで削った跡のような、斜めのラインが見える。やっぱりこれはコンクリートではなく、自然の石を削ったものだ。

半世紀以上も赤沢で漁業をしている船長と奥さんが知らないというのは困った。すでにヒントが無さ過ぎる…
「さて、これがいった何物か、どうやって調べようか」と思っていると、船長が、「伊豆新聞に写真を見せたらいいよ」と言う。
伊豆新聞は地元の超ローカル新聞。記事は全て伊豆の出来ごとであり、首相が変わるような出来事が起こっても、紙面の端にも一切掲載されないという頑固一徹伊豆密着新聞だ。
「なるほど、それは何かわかるかもしれない!」と思い、早速伊豆新聞にメールで写真を送ってみた。

しばらく待つ事。
結果としては…
「わからないので伊東市の学芸員にも聞いてみます」
あまりにも残念な結果だった。




その後、伊豆新聞からは、何の連絡もなかったので、あてのないヒントを捜してネット上を彷徨って、「石製 枡」などと検索していた。
すると、「石枡」という言葉があるらしい事がわかり、石枡で見事なヒットをした。
「石枡」は「飲み水を溜めて不純物を沈殿して浄化するための枡の形をした四角い石の事」。とある。確かに、湧水を溜めてある共同水道みないなのは、四角い枡形だ、そう言えばうちの近くにもある。
今では湧水の利用なんて少なくなったうえにコンクリート製が多いけど、水道なんてない昔は、石枡が溢れていただろうし、コンクリートなんてなかっただろうから、石を削り出した石枡が沢山あったんだろう。

それだけっではなく、新たな事実もわかた。
多摩川と江戸城を結ぶ上水道であった「玉川上水」の水路のパーツとして使われたものも石枡というのだそうだ。
 千代田区の清水谷公園に、ビル建設の際に出土した本物の玉川上水の石枡が展示してあるそうで、WEBには写真も出ていたが、これがまた似ているんだ。




なるほど、1603年から行われた江戸城改築では、城壁の石を伊豆半島から大量に切り出し、江戸へと船で輸送したという事はすでに知られている事実だ。
玉川上水を建設が始まったのは、1653年。莫大な量の石が運ばれた江戸城改築から50年しか差が無い。伊豆から船で重量のある石を運ぶと言うノウハウは、そのまま引き継がれているという可能性もあるだろう。

とりあえず、この石は水を溜めるものではあるようで、大きな可能性は2つ。
  (1)発見地点の沿岸の集落で湧水を溜める石枡として使っていたもの。
  (2)玉川上水の石枡として江戸へ運ばれるはずだったもの。

僕的には2だったら面白いなと思うので、どうしても2の方向で考えるのだけど、1を否定できる考えがある。
発見地点は赤沢の集落から東伊豆町へ1キロほど離れた所にあり、陸地は断崖絶壁がつづいている地形だというところだ。
今でこそ国道が海岸線を通ってはいるけど、民家は一切ない。さらに国道さえなかったというんだから、とても人が棲む様な場所ではなkったはずだ。
人が住まない所なのだから、飲み水のための石枡があったということは考えにくいんじゃないだろうか。

ほら、2に近くなる。
この海底の石枡は玉川上水のパーツになるはずだったものではないだろうか?、ということになる。
「これは、行って見てみよう!」
僕は江戸の千代田区紀尾井町、清水谷公園へ行って、本物の玉川上水の石枡を見てみる事にした。


赤坂見附駅から徒歩5分ほど。赤プリの近くにひっそりとある公園が清水谷公園だ。
参議院の議員宿舎の隣にある公園なので、若者がたむろする事は無く、ハイヤーのドライバーの憩いの場になっているひっそりとした公園だ。


公園の真中に、一応柵に囲まれて石枡は鎮座していた。
第一印象は。

「似てる…」

ある特徴がガッツリ似てるのだ。
石枡の横にある丸い突起がわかるだろうか?綺麗に加工された四角い枡なのに、丸いデベソがある。

これは赤沢の枡。
丸いデベソがあるのが解るだろうか。右手が本体で左へ飛びだしている。
綺麗な四角い枡なのに、丸いデベソがある。

彫った感じは清水谷公園の石枡の方が荒々しい感じだったけど、感じはとても似ている。デベソは清水谷公園のは2か所だったけど、赤沢のは1か所と、数は違うとはいえ特徴は一致だ。
大きな違いは清水谷公園の石枡の縁には凸凹の溝があること。
どうも4段に重ねて使用する物らしいのだけど、上下の枡がずれないようにしっかりとはまり込む溝が掘ってある。さらに、底があるのは一つだけで、あとの3つには底が無い。

この違いを想像するに、伊豆で切り出した枡はザックリとした製品であり、縁の凹凸や底のあるなしは、江戸に運ばれてから現場合わせで調整されたんではないかと思うわけだ。

もちろん、どうしても(2)の「赤沢の枡は玉川上水の石枡」方向で考えが運ぶ。
僕はどうしても面白い方向へ話を転ばそうと展開する性格だ。



さて、似ているとは思ったものの、これをどうするかがわからない。
石を分析して産地を照合するったって、そんな資金もつても無いし、ましてや清水谷公園の石枡を勝手に削り取るわけにはいかない。

さぁ、どうしようか…


と、ここまでが一昨年の話。
続きはまた。